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第五十三話 黄昏の現状確認

「」小説家になろうホーム


「それでは、現実逃避はここまでにして、現状把握とこれからどうするか考えよう!」


 僕はコーヒーを一口飲んだあと、みんなを見渡す。日が沈みかけて、空には夕焼けの残りがみえるだけで、結構暗くなってきた。黄昏時だ。


「まずは、確認だけど、ここは死王の領地で間違いないわよね?」


 サリーがベルを見る。


「迷宮都市の地下三層の魔方陣を使ったから間違いないと思うわ」


 ベルがコーヒーから口を離してこたえる。


「どうやって、レストランから地下三層に行ったんだ?」


 なんとなく見当はついてるが、一応聞く。


「黒ベルの影は繋がってて、影に入ると影から影へ移動する事ができるのよ、レストランの黒ベルから、地下三層の魔方陣の上に配置した黒ベルへ影移動で移動して魔方陣へ移動したわけよ、けど、一回分のエネルギーしか無かったみたいで、戻る事はできないみたいだわ」


 という事は、転移では戻れない。応援もすぐには来ない。今居るメンバーで逃げるまたは骸骨城に乗り込むしか無いわけか。


 今ここにいるのは、僕、サリー、ベル、ウシオ、メイさん、あとシェイドが影から出て来て、サリーとメイさんの食べきれなかった料理を平らげている。


 因みに僕達は、僕が収納から出したコーヒーセットで淹れた、ビターテイストのコーヒーを飲んでいる。


 まさかいくら僕達と骸骨城に行きたいからって、ベルがここまてワイルドな事をするとは思っていなかった。食事に大人になって参加するサプライズで終わりと思ってたら、まだ先まで計画してたとは…


 まあ、ここに居るメンバーだったらここから逃げるのはたやすいとは思うけど。


 僕達はスケルトン、ゾンビ、グール、アンデッドナイトからなるアンデッドの大軍に囲まれている。


 それを円陣を組んだ黒ベルたちが阻んでいる。黒ベルたちは、『えいやぁ』とか、『とうっ』とか間の抜けた掛け声でう○こみたいな物質、アンブロシアを投げつけている。アンブロシアはアンデッドを溶かすが、武器は溶かさない。武装したアンデッドには、分子分解というベルの必殺魔法、無生物を塩にする魔法で武装を解除され、アンブロシアの餌食になっている。


 黒ベルを発生させる、ベルが使ってるシャドーサーバントの魔法は、どうやらベルが僕から魔力を奪って使ってるみたいで、徐々に僕の魔力が減っていってる。


 見てると、魔力が尽きた黒ベルはアンデッドに特攻し爆発し、アンデッドの武器や服を分解し、さらに地面に穴を空けて消滅している。


「今、黒ベルは僕の魔力を使って出してると思うが、このままだといつかは魔力が尽きるだろう。黒ベルを生み出せなくなって、アンデッドたちと戦わざるを得なくなるな」


 僕はみんなを見渡す。


「あ、マリーちゃんごめんなさい。大人になる魔法ってめっちや魔力使うんだった戻るわね」


 ベルは瞬時にいつもの少女スタイルに戻る。体型もスレンダーで服も縮んでジャズとフィットしている。その服欲しい!


 む、魔力の減少が止まったみたいだ、むしろ回復し始めている。


「ベル!魔力がごいごい無くなると思ったら、お前が大人になるのにつかってたのか…」


 確かに大人ベルは眼福だったと思うが、なんて無駄スキルなのだろう。


 今から攻めるか逃げるか正直迷っている。死王の力がわからない以上逃げた方が良さそうだけど、攻めてやばくなったら逃げるもありだとおもう。答えが出ないので、多数決に委ねる事にした。


「これから、攻めるか逃げるか、多数決で決めよう」


「逃げるに賛成な人!」


「はい!」


 手を上げたのはメイさんだけだ。


「じゃ、がんがん攻めるに賛成な人!」


『はい!』


 メイさん以外全員だ。


「ええー!むりー!」


 メイさんが叫ぶ。


「大丈夫!あたしたち、意外に強いから!」


 サリーが金の冒険者認識標をメイさんに見せる。メイさんの目がまん丸になる。


「という事で、死王の城に攻め込みます!ま、やばくなったら速攻にげればいいし」


 僕達は戦闘準備に入る事にした。



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