表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

341/404

第三十三話 捕虜


『マリーちゃん、ぱぱっとヒールかけて浄化しちゃいなさい!ヴァンパイアなんてゴキブリと一緒なんだから、黒いしキモいし、なんか飛んだりとかするし!』


 僕達は、ヴァンパイアロードエビシをふん縛ったまま孤児院に戻った。転移魔方陣を悪用されないように、アルスと学長は残してきている。よほどの事がない限り2人は大丈夫だろう。孤児院に戻って奥の母さんの所に連れていったら、問答無用でエビシの浄化を勧めてきた。ちなみに母さんは目を閉じたままで念話で話しかけてきた。


「待たれよ!マダム、私を浄化しても、あなた方にはなんのメリットもないぞ!それこそ魔力の無駄というものだぞ!」


 僕はなんだか少しこいつに興味が湧いてきた。間の伸びた話し方をするから三枚目っぽいが、よく見るとしっかりとした体格で整った顔をしている。生意気な事にアングロサクソン系の顔だ。


「ところで、お前たちは、血を吸わないと生きていけないのか?」


「なんだ!冬瓜とうがん娘、ヴァンパイアに興味がわいたのか?そうか我々は美形ぞろいで皆テクニシャンだからな!」


 僕はエビシ軽く脇腹をつんつんしてやる。なんか煙が出てくる。僕から漏れる聖気によるものだろう。


「熱っ!熱っ!わかった止めてくれ!そうだ、血を吸わないと餓死してしまう!」


 血を飲まないと死んでしまうのか。なかなか不便な生き物だな。どうすればいいかな?


「そうか、わかった今日からお前は魔物か動物の血を吸え!人や亜人の血を吸ったら、そっこー、浄化してやる!指先足先からじわじわとな」


 これで、エビシの食糧問題は解決だ。


「なんで、ヴァンパイアロードの私がそんなことせねばならぬのだ?」


「そうか、そんなに灰になりたいのか?」


「いえ、こう見えてもわたくし動物愛好家で、動物の血を吸うのはちょっとかわいそう的な…」


「ほう、動物よりゴブリンやオークの方がいいのか?変わった奴だな!僕はそれでも構わないが、より品性が低く見えると思うぞ!」


 僕は目を細めてエビシを見据える。


「嘘です!わたくし動物の血が三度の飯より大好きです!」


 よし、素直でよろしい!


「それで、本題だ。お前の忠誠心は何であがなえるのか?対価を払うから僕の部下になれ!」


 転移系の魔法が得意で、死ににくい。僕たちにとっては、とっても優良物件だ。すこし変態のにおいがするが、この際我慢してやろう。


「ううむ。なんか、悪魔みたいな事いう小娘だな」


 エビシは目を閉じる。なんかいろいろ考えているのだろう。


みやびからのお願いです。


「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、


 広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、


ブックマークの登録お願いします。


 執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ