第二十四話 ノブレスオブリージュ
「なんか、お前を見てたら可愛そうになってきた。俺はもう何もいらない。ノブレスオブリージュ。我ら貴族には弱き者を助ける義務がある。しょうがない!お前にはサンドリバー特製パンツをくれてやる。さすがに下を穿いてないのはきついだろう!人として!」
ギル王子はその場に腰掛ける。左手で耳などほじっている。こいつも女王を完全に下にみてるな。
「あ、ありがとうございます?」
女王の声は完全にきょどってる。
「おい、マグロ、ドラゴンパンツを出してやれ!」
王子はマグロにあごで指示をだす。
「了解いたしました!穿かせてもいいんですね!じゅるっ」
マグロはよだれを拭うと、収納から赤いブーメランパンツをだして、僕からマントを受け取り、女王の腰にかけて潜り込む!こいついつから王子のパンツ係になったのだろうか?
「最高!すべすべっすよ!なんか木のようないい香りがするっす!なめてもいいっすか?」
「ひぃーっ!マグロ様!それだけは勘弁してください!」
女王が軽く悲鳴をあげる。少し舐めたのか?
「すんません、よだれたれちゃったっす!冗談っすよ冗談!はい!穿かせたっす!うおっと!」
マグロが女王に抱きついて、胸に顔を埋めている!
「すんません、すべったっす!」
「マグロ!ギルティ!」
「「あいあいあいあーっ!」」
女王とマグロの悲鳴がハモる。
マグロにギルティ君のギルティビームが突き刺さる。女王も巻き添え食らっている。マグロ、ぜったい故意だろう!
僕が、もしものために収納から出したギルティ君が役立った。
マグロはのたうちまわり、女王のマントもはげる。女王はスカートをまくりあげて、パンツ丸出しで玉座に座っている。しかも若干ずり下がってる。
「ぷぶっ!痴女!」
ついつい噴き出してしまう。
「良かったな!女王!パンツ穿いてて!」
王子が鼻血を垂らしながら腕を組んでどやってる。
「これも、あんたたちのせいでしょ!だれか、早くスカートを戻して!」
可愛そうになった僕はすぐにスカートを下ろしてあげる。いつもの僕を見てるようだ。もはや女王の威厳もへったくれもない。完全におもちゃにされている。
「マグロも、ご褒美はいただいたから、もういいっす!女王様のお股の香りも嗅げましたし!」
「マグロ!ギルティ!」
「あふっ!」
マグロはギルティビームをくらって悶える。こいつの場合は、逆に女王になんか払うべきだと思う…
「……」
モモさんが前に出る。
「あなたには、これを差し上げます。右手を出して下さい」
モモさんが右手を出すと、そこに小さな剣の飾りが付いたネックレスが現れる。
「これは、壊れなくて、でっかすぎる剣です!所有者が念じたらもとの大きさに戻ります。また、念じたらネックレスになります」
モモさんはみんなから離れる。
ズコン!
モモさんの前に現れた剣が見る見る大きくなって天井につかえる。一応モモさんがその柄をもっているが、持っていると言うより抱きついている。その剣は、長さがだいたい三階建てのビル位あり、両刃でその幅が大体三メートル位で、柄がモモさんが抱きついて届かない位ある。
多分、廃棄物だろう。誰にも扱えない。
モモさんがサムズアップしてぶんぶん振っている。大喜びなのか?剣をネックレスにして戻って来た。
「シェイドは、必殺技をくれ!」
また、困る内容だな!そんなもの簡単にあげれるものなのか?
木のゴーレムパペットマンが本の束を幾つか持ってくる。キン○マン、聖闘○星矢、ドラゴン○ールの背表紙が見える。黄金時代だな。
「これは、必殺技を持つ者たちの話です。読んで、編み出して下さい!」
「ありがとう、なのだ!」
シェイドも満足そうだ。いつか時間をとって女王とはいろいろ話をしてみたい。漫画や電気をどうやって手に入れたか?
「みんな満足したので、そろそろ孤児院に送ってくれ!」
やっと僕の望みを実行してもらう時が来た。
みやびからのお願いです。
「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、
広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、
ブックマークの登録お願いします。
執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。