第八話 第二回戦開始
「悔しいが、今回は負けだ!あとは頼んだ!」
ギル王子はアルスに右手を差しだす。さすがはレッドドラゴンパンツ。あの爆炎のなかびくともしてない。もっとも燃えつてたら地獄絵図だが。
「ああ、任せろ!お前の意思は俺が継ぐ!」
元にもどった王子とアルスはかたく握手を交わす。仲良くなって何よりだ。けど当然アルスは全裸だ。汚いものを早くしまって欲しい。美しい友情という言葉が裸足で駆け出す状態だ…
けど、王子の意思って添い寝の事だよな…怖気がする…勘弁してほしい。
とりあえず、じじいとイカに回復魔法をかける。たかだか競泳なはずなのに、命がけの戦いのあとみたいだ。2人ともサンドリバー水着で人としての尊厳をとりとめている。
「うう、ボインちゃんとの添い寝…」
「マリー様と一緒に寝たかった…」
じじいは元気そうだな。イカもぴんぴんしてる。
「贅沢いうな、1人で寝てろ!」
僕は2人に慰めの言葉をかけてやる。
川の水は戻り、二回戦開始だ!
岩とかがじゅーじゅー湯気を上げているのが、なんか怖い…
それに辺りは蒸気が霧のように立ちこめている。泳げるのか?
アナ、魔神、ウニ、金カブのシャルが川に入る。なんとか泳げるみたいだな。アナはいつの間にかスク水に着替えている。なんのこだわりだろう?似合ってるけど。
「位置について用意、スタート!」
ウニはでっかいウニになって転がっていく!
これ、水泳なのか?けど以外に速い。
シャルはバタ足でごいごい進む!
バタ足にしては早い!
魔神は浮いて少しづつ下流に流されていく。まあ、そんなもんだろう。当然の結果だ。
アナは動かない!
目を閉じてる。
シャルとウニがデッドヒートを繰り広げ中盤にさしかかる。
まだ、アナは動かない。
「戦神降臨アレス・フォーム50%」
アナはカッと目を見開くと、金色に光り、マッハでバタ足で進み始める!
バタ足かよ!
みるみる追いつき追い越しゴールする!
「ハッハー!兎と亀作戦だ!亀はどう足搔いても兎に勝てないのだ!」
アナは拳を振り上げてガッツポーズをとる。
「お前、なんか童話の解釈間違ってるよな?それにスタートを遅らせた意味も全くないよな!」
ついつい、つっこんでしまう。
「そうだな、私が間違ってた!バニーガールの格好でするべきだった!兎らしさが足りなかったな!だが、これで野望に一歩近づいた!お前を独り占めしてぎゅーして寝れる!シェイド!入るぞ!」
アナは僕の影に入って行った。なんなんだ?
次は僕も参戦だ!
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