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第三話 サンドリバー重騎士団進軍開始


「ここは、かつて我が領土だった。長い時を経て目を覚ますと肥沃な土地は失われ、人間達がはびこっている。奪われたものを取り戻す。ただただそれだけだ!」


 肉塊にしか見えないものは、鷹揚と語り始めた。前に会ったときにはかなりの威圧感を感じたけど、今はたいしたことないな!

 こいつは僕の共感でも欲しいのだろうか?面倒くさいけど、相手してやろう。僕は鎖でぐるぐる巻き状態で頭を上げる。


「それがどうした?お前、封印されたんだろ?要は嫌われてたってわけだろう?」


 僕は挑発的に口の端を上げながら肉塊を睨む。


「好悪の念など、どうでもいい、ただ力が正義、強い者が支配するだけだ!」


 肉塊は低くよく響く声でゆっくりと声を紡ぐ。


「ハハハッ!封印されてた癖に力が正義?と言うことは、負け犬のお前はどうなるんだ?」


「それを今から証明する。お前の仲間たちが滅ぶ様を見せてやる!」


「うわっと!」


 でぶが指を動かすと、僕は鎖に引っ張られて宙吊りになる。胸が押しつぶされて痛い。レディの扱いをわきまえてない奴だな!


 もう一度指を動かすと、前に綺麗に磨かれた装飾華美な大きな鏡が現れる。


 その鏡が光り、画像が映し出される。遠くから、サンドリバーの重騎士団が土煙を上げて走ってくる。


 ど迫力だ!


 音声もついている!


 欲しい!


 この魔道具!


 サンドリバーの武術大会でめっちゃ役立ちそうだ。


「たかだか、人間の兵士百人前後で、我が領土に入るとは、愚かすぎるな!この城にはリザードマン兵三千と、石のゴーレム兵三千が待機してる!」


 肉塊は不敵に笑う。馬鹿なのか?


「愚かはお前だ!少なすぎる!あいつら変態だぞ!鬼のように変態だぞ!悪い事言わない!今すぐ一緒に逃げよう!」


 僕はこの前の重騎士団とドラゴンとの戦い、それとサンドリバー演舞を思い出す!


 気持ち悪い未来しか見えない!


 こいつはもしかして前のドラゴンとの戦いを見てないのだろうか?


「お前!あいつらがドラゴン倒したのみてないのか?」


「はっ、馬鹿も休み休み言え、人間ごときにドラゴンが倒せるわけあるか!」


 画像の中で、ギル王子を先頭にサンドリバー重騎士団が隊列を組み始める。


「え、あいつら、もしかして走ってドラゴンの飛行速度に追いついたのか?」


 僕の背に恐怖で気持ち悪い冷や汗が流れる!


「人間でも努力次第でそれくらいできるのではないか?」


「そんなわけあるか!」


 僕は叫ぶ!


 その叫びも虚しく、サンドリバー重騎士団は綺麗な隊列で地響きをあげながら前進し始めた…



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