第二十一話 新たな仲間をむかえて
「ダークネス!」
倒れて人物の周りをサリーの手から放たれた闇の玉が覆う。
サリーは駆け寄ると、闇に入る。
闇が晴れると、サリーの横にはマントを纏った腰くらいまでの金髪の少女が立っていた。やばい、超絶可愛い!
年は中学生位、ベル位に見えるが、マントの上からも、胸が存在をアピールしている。整った顔立ちでなんとなく僕マリーににているが、少し僕よりつり目気味で、活発な印象だ。
僕が近づくと走ってきた。
「お母さん!」
え、お母さんではないよな?
「お前、金カブなのか?」
「はい!正真正銘絶対無敵な金カブです!」
少女は僕に抱きついて来る。胸があたるって!
「言葉、流暢なのね」
「はい、ずっと人間をみてきましたから!」
潤んだ目で僕を見る。いかん、こいつはギルティだ!
ノータッチの範囲内だ!
ギャラリーも戻ってくる。どうも男が多いみたいだ。鼻の下のばしてけしからん!
「おかげで助かった!あのままだったら、皆腕輪を使ってたと思う、みんなを代表して、私が礼を言う。ありがとう!」
ゴージャス鎧の人と、ギャラリー全員が僕たちに頭を下げる。
「気にするな、お前たちのためにやったわけじゃないから!お前らも頑張れよ!」
僕はゴージャス鎧と拳を突き合わせる。
ギャラリーの方々は思い思い散って行った。
「それでは、まずは、名前よね!このままだったら、この娘の名前は虫子とかカブ子とかになっちゃうわ!」
サリーが金カブを撫で撫でして言う。失礼だな女の子?にはしっかりとした名前をつけるよ、たとえば金子とか、カブ子とか。あ、一緒か。
「よかった!角はえてたけど、女の子だったのね!」
モモさんが金カブを僕から奪ってハグする。機嫌は直ったみたいだ。
「お前!でっかいカブトムシにもなれるんだろ!マリーじゃなく、私の娘になれ!」
アナもハイテンションで抱きついている。
「とりあえず、ダンジョン出てどっかでぐだくだしよう!」
僕は部屋の出口に向かい、みんなも付いてくる。出口からすぐ階段で、それを降りると中11層に転移の魔方陣があったのでそれに入る。
学園にもどり、腕輪を返却して、魔石を現金に換える。スライムのを入れても約大金貨一枚だったので、それを、アナとイカとウニで分けさせる。ほぼ3人の功績なので問題ないだろう。
因みに、金カブとのバトルの時はイカもウニもシェイドの部屋にいたらしい。
一旦学園を出て、そばの商店街の個室のあるレストランに入る。そして、早く調理出来るおすすめの料理を頼んで、個室に案内してもらって座る。
やっと落ち着いた。やっと、人心地ついた。