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第十九話 空の旅にて


「マリー!空の果てまで行ってみないかい?」


 大空のなかキラが僕に囁く。よく見るとファンデーションが少し取れて、黒い地肌が見えている。多分、キラに変化したシェイドの中にサリーが入っているのだろう。


「サリー。僕のアラジンと絨毯になってくれるかな?」


「え、何で分かったの?びっくりすると思ったのに」


 キラになったサリーはいたずらっぽく笑う。僕たちはしばらく空の旅を楽しんだ後、飛んでるイカの持つ籠の中に着地して、シェイドの部屋に入った。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 昨日、風呂場でギル王子とサクラを確保した後、聖都の王子お屋敷に赤竜の素材を置いて、イカに乗って皆でサンドリバーに行って結婚式を挙げて今に至る。


 シェイドの部屋の中には、サリー中身はシェイドと、王子とサクラ、それとアナがいた。僕と一緒にきたキラはシェイドに戻った。


「ありがとう。これでサンドリバーは復興出来るし、武闘大会でかなりの収益が見込める。あと、大会には賞金もつけるし、国営で勝利予想のギャンブルをすれば、更なる利益が見込めると思う」


 ギル王子は顔をほころばさせる。もう普段着だ。赤いスーツはいろんな意味ですごかった…


「ありがとう。大会の運営は騎士団長に任せて、私達は約束通り死王との戦いに参戦する」


 サクラがぴったんこな胸を張って宣言する。当然か、男だもんな。僕も死王を何とかして、牛男たちと合流したい。アナのアイデアにしては素晴らしい。


「アナ、ありがとう」


 僕はアナに頭をさげ、礼をいう。


「礼にはおよばんよ。私はただ、100%で戦いたいだけだよ」


 頼むから戦いで、暴走はしないでほしい。


「マリー。綺麗だ!私が優勝してお前を嫁に出来ると考えるだけで鼻血があふれまくりそうだ」


 アナは鼻息が荒い。何が何でもこいつだけは倒したい。僕は手袋をはずし、投げつける。


「決闘だ」


 手袋はかるくキャッチされ、アナがまたはめてくる。


「残念ながら、賞品とは決闘できないな。結婚ならしてもいいがな」


 今日のアナは特にテンションが高い!


 うざい!


 とりあえず、僕は別室でドレスを着替えて来る。これ、王子の母さんの遺品らしいから大事にしないと。もっとも胸の布は足してるそうだけど。


 僕たちは仮眠することにした。なんだかんだで、余り寝てない。移動の時以外は何かしらしてたので。まあ、寝てるうちに聖都に着くだろう。


  第十章 サンドリバー重騎士団  完


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