第十六話 パラダイス
「ううん…」
いつもながら、目を覚ますと、パラダイスだった!
「さっきはごめんなさい、つい…」
モモさんが僕をのぞき込む真っ赤な水着を着ている。セパレートでフリフリが付いてる。胸の谷間に一瞬釘付けになる。美の化身、まさにその言葉があてはまる。
「あ、マリーちゃん起きた。行くわよ」
サリーは緑のビキニだ立ち上がった弾みでその胸が揺れる。幼い顔にその体型のアンバランスさが素晴らしい!
「シェイドも待ってたぞ!」
シェイドはピンク色でサリーと同じだ。健康的な褐色の肌が魅力的だ。ブラの色のおかげで、サリーより大きく見える!
「私もまちくたびれたぞ」
アナだ。何故か黒のスクール水着だ。フィットしたラインのおかげで慎ましい胸の形が逆によくわかる。
「アナ!何でお前もいるんだ?」
「そりゃ、一人では寂しいからな!」
アナは胸をはる。僕は辺りを見渡す。
うん、最高の景色だ!
僕も男だから女の子の裸には興味があるけど、難易度が高すぎる。水着だったらまじまじ見れる。
僕はサリーとモモさんに手を引かれてお風呂に行く。
二人が僕の服を脱がす。視界のすみに僕の胸がみえる。やっぱりでかい。
殺人的に!
「なんか、僕だけ裸って恥ずかしいな…」
「今度、マリーちゃんの水着も買いにいきましょ」
モモさんは僕の手をとって浴室に連れて行く。
シャワーをかけられて、その後、髪を洗われて、体を丁寧に念入りに洗われる。うん、王様気分だ。けど、最近自分で体を洗った記憶がない。
「そんなに、僕を洗うの楽しいのか?」
「最高よ!今度シェイドをマリーちゃんに変身させて洗ってみる?」
サリーが答えてくれるが、それは僕には難易度が高すぎる。
そういえば、入浴中はトラブル続きだな。呪われてるのだろうか?
体を流してもらって浴槽に入る。この時だけ僕は胸の重さから解放される。気持ちいい。
「マリーちゃん。何でお風呂でトラブルばっか起きると思う?」
サリーは浴槽に入るとがっしり僕のうでにつかまる。よく見ると右手に15センチ位のワンドを握っている。
「サリー、なんなんだそれ?」
「これ、高かったんだから。マリーちゃんに使うために買ったのよ」
「僕につかう?」
ヤバイ!
なにをされるのだ?
「もう、逃がさないから!」
モモさんが浴槽にはいってきてもう片方の腕にがっしりつかまる。
『来たれ、我が下に!』
誰かの声がした。
この声はサクラだ!
僕の右手が光り始める。
「かかったわね!リバース!」
サリーのもつワンドが光る!
「マリーちゃんがお風呂で狙われるのは、吸魔のロザリオをお風呂では外すからよ!巨大な魔力で場所は特定できるし、ロザリオの魔法抵抗が無くなるからよ!」
風呂場の床に魔方陣が現れ、光が集まり二つの人の形になる。
「召喚の魔法を反転させたわ!捕まえるわよ!」
サリーが叫ぶ!
「キャアーーッ!」
一人はサクラだ。
「何故風呂にいる!」
もう一人は、ギルフリード王子だった。