表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

211/404

第十話 ジリ貧な戦い


「いい湯だな!フフフン!」


 僕はやっと生き返った。


 先生が戦ってるなか、ロロにお湯をかけてもらって、凍り付いた体をモモさんから引き剥がしてもらい、血を流して綺麗にしてもらい再入浴した。あとは時間が経つのを待つだけだな。


 モモさんと先生が無双している。


 先生は滑らかな動きで、踊るかのように切り倒している。


 モモさんはハンマーを両手で握り体重をのせ、重厚な一撃で吹っ飛ばしていく。


 僕たちが苦戦してた黒騎士も、二人は危うげ無く一撃二撃で破壊していく。


「キャッ!」


 見るとモモさんが吹っ飛ばされてる。


 ん、何故?


 黒騎士に混じって金色の鎧の騎士がいる。動きが速い!


「ロロ!手伝え!」


「マリー!わかった!」


 魔銃を構え、僕の手にロロが手を添え金騎士を狙う


 バシュ!バシュ!


 あたった聖なる弾は霧散する。全く効いた感じがしない。


 ゴウッ!


 少し僕たちに気を取られた隙をつき、モモさんの一撃が金騎士を頭から潰す。


 えげつねー!



 ガシッ!



 金属音がして、金騎士がモモさんのハンマーを掴んでいる。潰れた体がみるみる蘇生する。モモさんが蹴ってそいつを吹っ飛ばす。


 黒騎士はほぼ全滅して、金騎士がどんどん近づいてくる。モモさんは、数体相手に一進一退をくりかえしている。先生をみると、どんどん切り倒しているけど、間を置いて金騎士が蘇生している。


 物理無効か、耐久度が半端ないのか?


 どっちにしてもやばい。モモさんも先生もそこそこに浴槽から離れている。五分以内に風呂場エリアに居ないと取り残される!


「ハンズ・オブ・ヘカトンケイル!」


 モモさんの周りに無数の巨人の手が現れる。けど、疲労だろうかその動きは緩慢で、次々に金騎士に破壊されている。


 ガキーン!


 ひときわ大きな金属音に目を向けると、先生の兜が吹っ飛ばされていた。先生は肩で息をしている。盾ももう持ってない。それでも、金騎士をどんどん切り伏せていってる。


「姉さん!」


 ロロが叫ぶ。


「大丈夫ですよ。少し熱かったから脱いだだけよー」


 先生はこんな状況でもにこにこだ。少し怖い。


「キャアッ!」


 モモさんの悲鳴だ。巨人の手は全て破壊されて、金騎士たちがモモさんに群がってる!


 やばい!


「グラビティ・ゼロ!」


 僕は夢中で浴槽から出て走り出す。


『マリーちゃん。援軍あげるわ』


 母さんの声が直接頭の中に聞こえる。


 念話だ。


 ザバーッ!


 水音がする。なんだ?


 ジュルジュル!


 なんか汚い音がする。


「っ!!!」


 僕は瞬時に触手?みたいなものに絡め取られた!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ