第四話 たまには服を着て戦いたい!
「雪の中、湯船に浸かる。風流ですわねー」
ひらひらと空から雪が落ちてくる。先生のほんのり赤くなってる肌が色っぽい。
辺り一面雪景色、降ってくる雪で遠くは霞んで見えない。静寂。雪に音がかき消されている。
「囲まれてるね!」
ロロの言葉で現実に帰る。もっと逃避してたかった!
なんか、風呂ではトラブルばかりだ。もしかして、お風呂に入らなければ、もっと平和に生きて行けるのではないだろうか?
「スケルトンウォーリアー。数が多いわ。マリーちゃんここは何処なの?」
モモさんが僕の手を掴む。頼られてるのか僕?
僕たちを中心に50メートル位の円形にスケルトンたちが並んでいる。微動だにしない。頭には雪がのっている。
ヒュウウウウウーッ!
風が強くなり吹雪いてくる。辺りが少し暗くなる。
『あー、テス、テス!マリーちゃん聞こえますか?』
突然、頭の中に母さんの声がする!
『今、近くにいるので、少しだけ話せます。一歩通行ですけど!マリーちゃんたちは、今、骸骨城のそばのデスマウンテン辺りにいると思われます。転移系の魔法です。四方と上に赤い宝珠があるはずです。それを10分以内に破壊してください。そうしないと帰れなくなります。5つを壊したら、5分後に戻ります。その時は元の空間内にいないと置いてかれます。みんな元気です。この魔道具は私の作ったものです。盗まれました。ごめんなさい。かしこ』
「みんな、きこえたー?」
先生はキョロキョロしてる。
「あ、いまの、僕の母さんの念和です。母さん魔法使いなんですよ」
三姉妹の視線が僕に集まる。
「要は、お風呂を守りながら、宝珠というのを壊して、お風呂でまってれば言い訳ね!」
先生が立ち上がる。
「お風呂は守らなくてもいいんじゃないですか?」
僕は問いかける。
「駄目よ!スケルトンと混浴したら出汁が出そうで嫌よ!」
「それもそうですね!変な病気ひろいそうですね…」
ピィーーーッ
なんかホイッスルのような音が聞こえる。それを皮切りにスケルトン達が動き始める。
やっぱり戦うのか…なんか僕の戦う時って、裸とかパンツ一丁とか、今度はバスタオルのみだ。できれば服や鎧を着けて戦いたいものだ…
スケルトンたちは、十重二十重だけど近づいて来ない?
みんな一斉に弓を出し矢をつがえる。
む!
これはやばいのでは!
矢を弾く物も方法も無い!
風を切る音と共に大量の矢が飛来する!
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