表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

204/404

第三話 Re:フロから始まる異世界旅行


「お前誰だ!何してる!」


 僕は少年を睨む!


 美形だなそれだけで生意気だ!


「何をって、僕は水中呼吸の魔道具の実験をしてたんだよ。先に入ってたのは僕だよ、君たちが乱入してきたんだよ!それに、なに、さっきの甘ったるい空気、もしかして、君たち恋人同士なの?モモ、男っ気ないと思ったら、そっちだったんだね、けど、モモは僕のものだからあげないよ!」


 少年は、話しながらもモモさんをもみ続けてる!


 モモさんはブルブル震えてる!


「よく喋る奴だな!」


 僕は怒髪天だ!


 殺気が充満してるはず!


「怒ったのか?怖くないよ!」


 少しびびってやがる!

 

 けど、奴の視点は僕の胸だ!


「僕さえ触った事の無い神聖なものを許せん!」


 いかん、本音がだだもれだ!


「僕の瞳が瞋恚しんいに燃える!勝利を握れと轟きさけぶ!お仕置きだ!」


「しやーくねつ!グラビティ・ゼロ!ソープ・ブリット!」


 僕は石鹸を掴み重力をカットして、握る!


 スポン!


 カコーン!!


 僕の手から放たれた石鹸は見事に少年の鼻にクリーンヒットする。天誅!


 まあ、死にはしないだろう!


 少年はふらふら立ち上がった瞬間後ろに倒れ込む。即座にモモさんはお湯に浸かり込む!残念、何も見えなかった!


 ん、モモさんに目が行っててあまり見てなかったが、少年にはロンギヌスがついてなかったような?



 ロンギヌスがついてなかった!



 ロンギヌスが確かについてなかった!



 ノーロンギヌスだ!



 ロンギヌスは男の勲章だ!



 と言うことは女の子!!


 僕はプチパニックに陥る!そういえば、小柄だし、声も高かったような。


「マリーちゃん!後ろを向いて!」


 ザバンと、モモさんたちがあがる音がする。


「タオル!」


「はい!」


 僕は後ろを向いたまま、収納からバスタオルを出して渡す。


 心なしか、モモさんが怒ってる気がする。


「向いていいわよ!」


 簀の子の上に少年、いや、少女はバスタオルを巻いて寝かされている。


「ローズ!私の妹よ!ロロって呼ばないと怒るわ」


 僕っ娘か!僕とかぶるが、キャラが違うからいいだろう!よくみると、微かに胸もある。


「マリーちゃん!どこみてるの!エッチぃのは嫌いです!」


 モモさんが口をとがらせる。


 どの口がいうんだ!さっきとことんエッチだったくせに!


「ううん!」


 ロロが目を覚ます。


「すまん、男の子かと思った!」


 僕は素直に頭を下げる。


「いいよ!僕もふざけすぎたし!寒いから、お湯に浸かろう!」


 僕たちは、浴槽につかる。檜の香りが僕を癒す。モモさんと僕の間にロロがいるのがすこしむかつく。シスコンなのか?


 ガラッ!


 扉が開く!その瞬間モモさんに僕は後ろから目隠しされる。


「もう!あなたたち何騒いでいるの!お風呂は大人しくはいりなさい!」


 なんだ?先生の声だ!


「お姉様、マリーは女性の裸を見ると、興奮して気絶するのです。体を洗ったらバスタオルを巻いて来てください!」


 モモさんが説明してくれる。けど、なんか、僕、変態さんみたいじゃないか!



 やっと解放される。いつの間にか位置が変わっていて、右手にロロ、左手に先生、後ろにモモさんがいる。僕はなにをしてるのだろうか?美人三姉妹にお風呂で囲まれている!これって幸せだよな!僕は自分に言い聞かせる。


 キィーーーン!


 なんか軋むような音がして、少しめまいがする。


 風呂の壁が消え去って、辺り一面雪景色になってる。部屋を囲んで、おびただしい数の武装した骸骨たちがいる。おお!すごい!


「モモさん!このお風呂、こういう機能もついてんだ!」


「そんなわけないでしょーー!」


 モモさんの叫び声が響き渡った!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ