第二話 魅惑の入浴
「あたしがオッケーって言ったら入ってきて、あと、恥ずかしいから、後ろ向いてて!」
僕達はお風呂に向かい、簀の子のひいてある脱衣所でモモさんが僕に言う。やばい、痛いくらいに胸がバクバクしてる。
素直に後ろを向いて待つ。衣ずれの音がどきどきさせる。振り返りたいけど、我慢する。
「先にいくわ!まっててね!」
なんか、僕は女の子とお風呂入る事多いな!
まあ、当然と言えば当然だ。僕は今女の子だから。
待つことしばし、中からはバシャバシャ激しい音がする。何を急いでいるのだろう。見た目に反して、モモさんは結構ワイルドだ。
「オッケーよ!」
僕は浴室に入る。かなり広い。簀の子がひいてあり、木の壁に木の浴槽、多分檜だ。その手前にモモさんはタオルを巻いて入浴している。白濁のお湯だ。僕は木の香りにテンションがあがる。僕も一応バスタオルは巻いている。
まずは体を石鹸で洗う。少しは慣れたと言っても、自分の体だけど、脇目でしか見れない。モモさんがジロジロ見てる。
「んー、あんま見られると恥ずかしいよ」
「見たいから、見せて!おっきいわよね!あたしじゃ物足りないかなー?」
モモさんを見ると、自分の胸を両手で持ち上げている。
「そんな事ないよ!とっても綺麗だし!」
「なにが?」
「モモさん…それに、モモさんの胸…」
なに言わされてんだ僕は?
それに何を素直に答えてるんだ。
緊張で、頭が回らなくなっている。
「んー?マリーちゃんにあたしの体見られた事あったかなー?」
なんか言い方が白々しい?
「全部は見てないけど、少しだけ…」
「やっぱり思いだせないなー!キラさんには、気絶したときに見られたみたいだけどー!」
ん、ばれてんのか?かまかけられてんのか?
「あたしの胸、見る?」
モモさんがいたずらっぽく笑う。
「え!」
当然みたいけど、どうしたものか?
「あたしの胸みせたげる!女の子どうしだしね!」
女の子どうしに力が入ってる!間違いなく試されてるなにかを?
モモさんがお湯から腰位までを出し、タオルに手をかける。
「まった!まったー!」
僕は耐えられず後ろを向く。
ザバーン!
どうしたのだろうか?
後ろで大きな水音がする。
「モモの乳!ゲットーーッ!」
少し高い声がお風呂場に響く。
振り返ると、ショートカットの青い髪の少年がモモさんに後ろから抱きついて、胸を直に摑んでいた!