第二十一話 風呂場の攻防
「マリー様!僕は我慢出来ません!あんなに綺麗な女性たちがそばで入浴してると思うと」
ウニは座って、激しい貧乏ゆすりをかましている。
「男として、ここで覗かないと一生後悔しそうです」
「お前この前女風呂に入ったばかりだろ!それに僕も女だぞ」
「けど、マリー様は気になってる!気づいて無いかもしれないですけど、何度かお風呂の方見ましたよ。私も隠密の端くれそれ位は解ります」
ウニは立ち上がって僕の手を握る。
「これから一切音をたてないでくださいね」
なんと、僕とウニの姿が消える!
こいつ僕の重力操作と同様に他人も巻き込めるのか!
便利だ、こいつは僕の下僕確定。
「ちょっと待て、褒美先払いだ」
大金貨1枚ウニの手に握らせる。
「え、よろしいのですか!こんなにいただいて!」
「お前も不自由なく養ってやるから、犯罪行為はするなよ」
「覗きも犯罪ですけどね!クスクス」
なんかカンに障る笑い方しやがるな。
「あいつらはいいんだよ!よく考えろ。女の子と子供が知り合いの女子の裸を見て何が悪い。合法だよ。お前、他人は覗くなよ」
「了解いたしました」
僕たちは姿を消して忍び足で風呂場に向かう。
脱衣所の前の扉の前で立ち止まる。ウニが扉に触れると、その手が扉に沈み込む!ウニが扉をすり抜けて、僕も手を引かれてすり抜ける。こいつはやばい、犯罪し放題だな!野放しにするのは危険すぎる。
脱衣所に入ると、3人の脱いだ服は洗濯するもの入れに、新しい服は棚にある。脱いだ服をみるのは背徳感があるが、アナとシェイドの服は乱雑に重なってるが、サリーの服は軽く畳んである。女子力たけーな!
大きな鏡があるが、当然僕らは映ってない。
浴室の中からは、シャワーの音と、キャッキャ声がする。
ゴクン!
無意識に喉を鳴らした音が大きく感じた。ウニがきゅっと手に力を入れた。静かにって意味だろう。
この奥には女神が3人いる!
思えば僕も強くなったものだ!
メンタルが!
ウニが浴室の扉に手を触れる。ゆっくりと沈み込んでいく。ウニがすり抜け、僕もすり抜ける。
『あちちちちっ!』
僕とウニの悲鳴がハモる!
黒いマリー、シェイドが胸を片手で隠して下は曲げた足で隠して、僕とウニに火傷しないギリギリのお湯をシャワーでかけている。
「シェイドは、ウニの気配まるわかり」
「賭けは私の勝ちだな!こっそり入ってきたからな」
アナが全裸で仁王立ちして僕たちを指差す。後ろから抱きついてるサリーが手で大事な所は隠している。
「マリーちゃんには、あたし以外の裸は見せません!堂々と入ってくるに賭けてたのに。アナあとで小金貨1枚ね」
サリーがアナの後ろから顔を出して言う。
「お前ら、僕が入ってこないって選択肢はなかったのか?あちっ!あちちっ!」
「マリーちゃん、自分がお風呂に入ってるときに、入ると気絶するのに、人がお風呂はいってたら覗きたがるのよねー」
「そうだな!マリーは女の裸が大好物だからな」
アナは小さな胸をはり、耳をピコピコする。
「それはお前だろ!サリーしか見たことないわ」
「よし!サリー。開放だ。見せてやれ!」
アナが両手を広げる。
「だめー!ウニ君もいるし」
「マリー様!マリー様のおっぱいやばいですね。あちちっ」
ウニに促されて、シェイドを見る。客観的にみるとえげつない。整った小顔に、痩せ気味にもかかわらず、先を隠すのがやっとな大きな胸、めっちゃウエストが細く見える。儚いようで庇護よくがかきたてられる。とても抱きしめたくなる。僕の手がシェイドに伸びる。
「ハイ!サービスタイム終了ーっ。シェイド逮捕!」
「りょーかい!」
僕とウニはシェイドの影に吸い込まれて行った。
なんだかんだでいいもの見れました。
3人が上がった後、僕は一人でお風呂にはいったが、当然乱入してきた、サリーとアナに散々おもちゃにされました…