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第六話 いきなり婚約?


「じゃ、先に上がってまってるよ」


 僕は、二人に手を振り、露天風呂からでる。最後に一回振りかえる。月明かりに照らされて、僕を見つめている二人はとても綺麗だ。まるで、おとぎ話の妖精みたいだ。心引かれるが、僕は後にする。これ以上母さんの思惑通りは勘弁だ。もったいない、もったいないけど…


「あーあ、せっかく母さんが奮発したのに」


「おいおい、ここは男の脱衣所だろ!入ってくんなよ!」


 母さんは、僕の着換えるのをガン見している。特に下半身!


「大きくなったわね。子供だと思っていたのに」


 何ていうか、ミセスのこういう下品なのは苦手だ。


 僕はスルーして脱衣所を出る。待つことしばし、ベルとリナが出てくる。二人とも顔が真っ赤だ。ベルはいつもの真っ赤なベルドレスにギルティ君を抱えてる、リナはシックな白のシャツとスカートだ。


「母さん、帰ろっか」


「りょーかい。りょーかい」


 歩き出した母さんについていく。なにを話したらいいのか解らない…


「少しいいかしら?」


 ベルが僕を見上げる。この体だと、ベルはほんとに小さい。


 きゅっ!


 ベルが僕の手の先を握る。


「やっぱり、マリーだ…」


 ベルが呟く、顔を見るとプイッと背けられる。


「それで、キラ。結婚式はいつがいいかしら?」


 母さんが立ち止まり振りかえる。


「え、何の話?」


「もうっ!だって、リナちゃん、うちの娘になるんでしょ、という事は、あなたと結婚するってことでしょ?」


「何いってんだ!うちの養女にするって意味じゃないのかよ!」


「ん、キラは嫌なの?こんな可愛い女の子、そうそういないわよ!」


 母さんはリナに、抱きつく。僕の身の回りってスキンシップ激しめだよな…


 僕とリナは目が合う。リナはみるみる真っ赤になる。


「キラ兄様は、リナのこと、嫌いじゃないですか?」


 リナがたどたどしく言う。やばい!


 どストライクだ!


「マリーは、ベルのものかしら!リナにはあげないのかしら!」


 ベルが僕の腕にしがみついてくる。


 ふにょん!


 腕に柔らかい感触が!


「ベル、また、下着つけてないな。はしたない。付けなさい!」


 「はいっ…」


 ベルは弾かれたように離れて、真っ赤になる。やっぱベルは可愛い。


 ダダダダダダッ!!


 前から、パペットマンが走ってくる。そして、母さんに耳打ちする。


「キラ。話はあとよ。孤児院が襲われてるわ!走るわよ!」


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