表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

146/404

第三話 何処かわからない温泉にて


 僕は、脱衣所で服を脱いで浴室の引き戸を開ける。


 そこは露天風呂だった。


 女湯との方は壁で区切られていて、岩で囲んで石で敷き詰めた大きな浴槽に白い濁り湯が溜まっている。


 僕が来た所は、絶対さっきの屋敷?が入らない小さな小屋がある?


 浴槽の上には魔法の灯りが漂ってて、辺りを照らしている。


 今は夜だ月が昇っている。どうも山の中腹にあるみたいで、風呂の先は月明かりに照らされて絶景が広がる。


 遠くによく見ると山陰があり、どう考えても聖都付近ではない。まあ、細かい事は置いといて、僕は軽く体を洗い。浴槽に浸かる。



 ああ!最高だ!



 今日一日の疲れが取れる!



 ここは何処だろうか?まあ、母さんだからいいか。考えても無駄なので止めよう。ここを堪能させて貰おう。


 パシャ!


 僕はお湯をすくって顔を洗う。



 ああ!極楽!極楽!



「誰!誰かとなりにいるのかしら!」


 悪魔の声が聞こえる。ベルだ!


「ウニャーオ!」


「猫ね!猫がいるのかしら!ってそんなわけ無いかしら!マリーでしょ!何で男湯に入ってるのかしら!こっちに来るのかしら!」


「なぁ、ベル。たまにはゆっくり入浴させてくれよ」


 僕は、肩までつかる。胸が浮いて、たこの頭みたいだ。とても楽だ。


「しょうが無いから今はリナで我慢するかしら!」


「キャッ!」


 リナの悲鳴が聞こえる。バシャバシャ水の音がする。揉まれてるのだろう…


「やっぱりもみ足りないかしら!」


「ベルちゃん!壁取れるわよ!」


 母さんが余計な事を言う。僕の安寧はあと僅かだろう…




「分かった。せめて、タオルは巻こう。裸は勘弁してくれ!」


 本当は、母さん以外の裸はぜひ見たいけど、まだ早い!多分撃沈する。


「何いってんのかしら?今日ベルとあんなに裸で抱き合ったのに!」


「ベルちゃん!そこのところ詳しく教えて欲しいわ!」


 母さんにだけは、今日の事は話さないでほしい。その願いむなしく、ベルは母さんに事細かにねっちりと説明する。


「もうっ、そんな楽しそうな事、母さんも参加したかったわ!マリーちゃん、とりあえずお仕置き確定ね」


 僕は収納からギルティ君をだす。あと、タオルも出して体にまく。


「あのう、マリー姉様の要望ですから、一応タオルは巻きませんか?」


 リナないす!おずおずとしてるなぁ。


「しょうがないわね。ベルちゃんタオルは巻くわよ。まだ、私、おばあちゃんにはなりたくないから」


 ザバッと水の音がする。母さんが立ち上がったのだろう。


「母さん、みんなは、まだ僕の事詳しく知らないんだ!」


「それなら、ここまでにしとくわ」


「お母様!もしかしてエルフと人間って女の子同士でも子供できるのかしら?」


「普通は出来ないけれど、頑張ればマリーちゃんとなら作れるわ!」


「母さん!」


「あのう、私もマリー姉様と子供作れるのでしょうか?」


 リナ!お前も僕の子供が欲しいのか?


「マリーちゃん、もてもてねー。母さん嬉しいわ。リナちゃんも頑張れば作れるわ。応援してるわよ」


「応援するな!女の子同士で子供は作れません!」


「と言うわけで!壁!オープン!」


 壁が消えて、母さん、ベル、リナがいる。



 やっぱり、こうなるのか…


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ