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第十七話 戦いの果てに


 プリミティブ・ワールド。


 文字通り、原始の世界がそこには広がっていた。原始の時代、人は何ももってはいなかった。


 僕たちの来た方はぽっかり球状に空間がえぐれてる。


 光の魔法は無事だったみたいで、そのすり鉢状の底を照らしている。


 空間には何もなく、ただ、底に大勢の人が全裸でうごめいている。


 ベルの魔法は生き物以外を消滅させたみたいだ!


 えげつなさすげる!


「よい子の見る物じゃありません」


 僕はベルに見ないようにいう。教育によくない。けど、この惨状を生み出したのはこいつだよな。


 僕たちのいる隣は、ちょうど衣装部屋だったみたいだ。洋服は消滅してしまってるが、置いてある箱を開けると、中はえげつない女性用の下着がたくさん入っていた。


 人々の方を見ると、何かに足を取られてるみたいで、もがきまくっている。多分、塩だろう。


 見ていて可哀想になった僕は下着の入った箱を重力操作で彼らの方に投げてやる。箱が開き、下着がばらまかれる。


 殴る蹴るの醜い争いが、ブラジャーやショーツをめぐって繰り広げられる。


 まるで、絵画とかの地獄そのものだ!


 出来るだけ多くの人にいき渡るように、僕は全ての箱を投げる。良いことをした。お腹が減ってきたので、ここを後にすることにした。


 今日は、たくさんのクレイジー仮面が発生する事だろう。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「みんな、ご飯たべたかなー?どう思う?」


 ベルと牛男に聞いてみる。もう、夜の9時位だ、よい子は寝る時間だ。


「私は、子供たちは待ってると思います」


「ベルもそう思うかしら」


 僕たちはシャングリラを出て、冒険者ギルドにあと少しの所にいる。


「そうだよねー。心配してるよねー」


 いかん。何か話し方がおかしくなってる。かまっぽい。


 今から23人分の食事を買って帰ると結構な時間になりそうだし、けど、儲けたからいいもん食べたいし。


 今日は焼き肉に決定!


「そういえば、どうしてでぶっちょはパーを出したのかしら?」


 ベルが僕の方を向く。ちなみに僕はしっかり服は着ている。


「それは、多分僕がチョキ以外を出すと思ったんじゃないかな?人間不信そうだったし、それなら僕はパーがグーをだすから、それに負けはしないパーを選んだんじゃないかな?」


「じゃ、ベル達負けるかもしれなかったのかしら?」


「それはないよ。もし違う手を出しても、ギルティ君の光線で痺れさせてパーにするつもりだったし、その必要はなかったけどね」


「あ!ギルティ君!!」


 ベルが叫ぶ。


「大丈夫!金貨と一緒に拾っといたから」


 僕は収納からギルティ君をだす。けど、牛男の斧は回収できなかった。戦いに犠牲はつきものだ。


「けど、まじ、間一髪だったな。まあ、これで、聖都で僕たちに手を出す馬鹿はいなくなるだろう」


「そうね。平和が一番かしら」


「ベル。どの口がそういう。危険生物のくせに。一番怖かったのはお前の魔法だよ!」


「マリーが、巻き込むからかしら。結果的にはオーライかしら。誰も死者もでてないし。けど、裸に塩は地獄かしら、多分いろんな所ひりひりで腫れるわよ」


「そーだね、あの魔法も禁呪確定だな。まじ危険!」


「分かったかしら!早く帰ろう。お腹すいた」


 僕はベルを背負って、牛男の背中に飛び乗る。


「牛男ごめん走って。グラビティ・ゼロ」


「かしこまりました。ご主人様!けど、背中がやばいです」


 「気にしない。気にしない。牛男ゴー!」


 僕たちは、孤児院を目指した。



       第六章 原始の世界  完



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