第十八話 BBQからの露天風呂
「牛男!肉を食え!肉を!」
牛男に牛肉を食べさせる。ダイエットのために野菜ばっか食べさせてたので、今日は奮発だ。
テントを張って、露天風呂をつくって、網焼きバーベキュータイムなうだ。
牛男もベルもモミも何でも食べる。焼いた肉でも野菜でも気持ち良いくらいに食べる。食えないもの混ぜてても気付かず食べるのではないだろうか?
あと、川の岩に牛男におもいっきり岩をぶつけさせて、衝撃で浮いてきたお魚も塩ふって焼いている。
野菜、牛肉、豚肉、鶏肉、魚、正直4人では多かったと思ったけど、しっかり完食。特にベルがやばい位食べてた。また、太らないようにしっかり管理しないと。
その後は、恒例のコーヒータイム。
満天の星の中、コーヒーを飲む。あったまるけど、少し寂しい。今度はもっと大人数で、アルスとサリーともキャンプしたいと思った。
次は、露天風呂!
僕は体を軽く拭くだけでいいって言ったけど、モミがどうしても川で水浴びしたいって言うので、穴を掘って川の水を引いて岩で囲んだ簡易露天風呂を作った。
これから、暖めて入る予定だ。
「合体魔法!着火!!」
ベルの声が響き渡る。ベルの指先から炎が出る。
僕の手から吸い取った魔力を随時炎に変えている。基礎魔法の着火が、火炎放射になっている。炎を露天風呂にあてて加熱する。いい按配になったと思われる所で、ストップして温度を手で測る。丁度いいはず。
僕たちは、バスタオルを巻いて入る。お酒が入っていないので、モミは暴走しない。灯りを消して、星灯りの中ゆっくりする。満天の星空の下、草の掠れる音と、水の音しか聞こえない。
「綺麗ね!」
モミが呟く。ラリってないモミも綺麗だ。
「とっても綺麗かしら!」
そう言う、ベルも綺麗だ。
チューッ!
僕の顔にお湯がかかる。モミが手を合わせて水鉄砲を僕に放ってくる。僕は大人だ挑発には乗らない。
チューッ!
また、顔にお湯がかかる。顔を背ける。うざい奴だ。
チューッ!
顔を背けた方にモミが瞬間移動して、僕の顔にお湯がかかる。目に入って染みる。少しむかつく!
ん、よく見ると、モミがとっくりっぽいものを口にしている。
げ、酒飲んでやがる。
何処に隠していやがった!
とっくりを置いてモミがまた水鉄砲を放つ。顔を背けると、目の前にモミがいた。口に手をあてて…
ブブーッ!!
モミが僕の顔に毒霧を放つ!
芋臭い!
「やんのかコラァ!ひん剥いてやっど!コラァ!」
僕は叫ぶ。
汚い奴だ!
もろに浴びてしまった!
「やっとやる気になったか!このチキン野郎!こっちこそひん剥いてモミしだいてやっどコラァ!」
モミも立ち上がる。
こうして、僕たちの恒例の意味の無い戦いが幕をあけた…