プロローグ
初めまして、佃煮と申します。
小説を投稿するというのは初めてなので、何かおかしなところがあれば指摘していただけると嬉しいです……
誤字脱字、作者は関西出身なので関西弁が出てるよ!なんてことがあっても指摘してほしいです
では、よろしくお願いします!
キーンコーンカーンコーン
もう聞き飽きた、終業のチャイムが鳴る。
下校するクラスメイトに倣い、俺も教室を出る。
ガヤガヤとうるさい廊下を抜け、人でごった返している昇降口を抜ける。
ああ、これで自由の身だ。
今日も疲れたなあ。よくがんばったぞ、俺。
そう自分を激励しながら帰路につく。
しかし、今日は暑いな……。
今朝のニュースで、今日は37℃を超えるって言ってたっけ。
通りで暑いわけだ。
アイスでも買って帰ろうかな?
そうだなあ、何味がいいだろうか……。
アイスを食べ終わったらやりかけのゲームでもしようかな。あのゲーム、難易度が高いけど滅茶苦茶面白いんだよなあ。
それをしてからあれをして……
……なんて呑気なことを考えながら歩いていると、そう遠くないところから悲鳴が聞こえた。
どうしたんだ!?とその場へ駆ける。
するとそこには、交差点の真ん中で今にもトラックに轢かれそうな女の子がいた。
女の子は恐怖で硬直し、その場から動けないでいる。
あぶない!
そう感じた俺は、考えるより先に体が動いていた。
全速力で走る。
それはもう、短距離走でも出したことがなかったような異常な速さだ。
俺が必死に走っている間も、トラックは女の子に吸い込まれていく。
間に合え、間に合え!
そう切に願い、もつれる足を叱咤しながら女の子めがけて走る。
最早悲鳴なんて聞こえていなかった。
俺の頭は女の子を助ける、ということしかなかった。
もう少し、あともう少し。
頼むから、どうか間に合ってくれ!
見るもの全てがスローモーションに感じる。
女の子が俺の間合い入った瞬間、俺はありったけの力で女の子を押しのけた。
ピピー!と耳をつんざくようなクラクションの音が近づいてくる。
まるで死刑宣告だなあ。他人事のように思う。
短い人生だったな。家族は悲しんでくれるかな。
見当違いなことを考えているうちに、俺の意識はブラックアウトした。