第7話「むかしむかし…」
遠い昔の話です。
全てが魔力で形作られたこの世界『エーテリア』は、数柱の神様によって守られていました。
「炎」「水」「雷」「風」「光」「闇」そして「命」。
それぞれが対応する魔力の属性を司り、長く世界の均衡は保たれていました。
しかしある時。突然均衡は崩れ、闇の魔力が世界に溢れ出しました。
その魔力から闇の魔物というものが生まれ、人々を襲いました。
なんとかして事態を収めようとした神様達でしたが、あまりにも強い闇の力に押され、世界の外へと弾き出されてしまいました。
けれど希望は潰えてはいませんでした。
弾き出される直前、神様達は自らの力を選ばれた人類へと与えていたのです。
彼らは『始祖精霊』と呼ばれ、闇の魔物達と戦いました。
長い長い戦いに疲弊した彼らは、新たな人類にその力を託し、眠りにつきました。
存在していた「炎」「水」「雷」「風」「光」「闇」「命」に加え、そこから分け与えられた「大地」「氷」「自然」「空」「星」「時」の13属性。
これらの属性をそれぞれ一つずつ受け継いだ13人の人類は『精霊』と呼ばれ、人々の希望となり、闇の魔物と戦いました。
激しい戦いの末、彼らは『勇者』と共に、溢れた闇の魔力を封印することに成功しました。
しかし、闇は決して消えることはなく、闇の魔物もそこから生まれてきます。
精霊達は今でも存在し、闇の魔物と戦いながら世界を、人々を守っているのです。
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「これが、この世界の大まかな歴史よ。」
目の前に置かれた本に目を通す。
見たことの無いはずなのに不思議と読むことの出来る文字を目で追いながら、リリアの話に耳を傾ける。
「この世界は全てが”魔力”で形作られている。人も、動物も、自然もね。」
「魔力…」
よくあるファンタジー世界での設定だ。
魔力で構成され、その魔力を使って魔法を使える、そんな設定。
そういえば詳しい構造なんて考えたこともなかった。そういう物だから、で済ませていたが…今回もそれでいいのだろうか?
そもそも、私にも魔法を扱うことは出来るのだろうか?
「まずは魔力の基礎から。人の体には基礎魔力と余剰魔力というものが存在するわ。」
「基礎魔力は所謂命そのもの。生命を維持するための魔力。」
「そして余剰魔力はそれとは別の、余った魔力…主に魔法を扱う為に使うわ。持ってない人もいるから、これは一種の才能によるものね。」
魔力にも種類というものが存在するらしい。
基礎魔力は生命エネルギー、余剰魔力はMPと言ったところだろうか。
「人によって得意な属性は違うけど、それは基礎魔力の属性によって決まるの。」
「逆に、どんな魔法も使えるように余剰魔力は無属性になってるわ。」
「へぇ〜………」
思っていた以上に奥が深いようだ。
自分も魔法を使うとしたら、どんな魔法がいいだろうか…
攻撃魔法で敵を一掃…みたいなことを一度はしてみたい。
「さて…ここからはあなた自身の魔力について教えていくわね。」