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ココロ奪われしセカイ  作者: 鹿煎餅
第一章 新たな出会い
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第四話 暴走

え~…

何と言いますか、1年ぶりの投稿なんですね実は...

まぁ、今のとこまだ読者様はついておらず誰も気付いてないからそっと投稿します(そそくさ)

「あれは人形。僕達にとって害ある人形。壊す、壊しつくしてやる!」


 セカイは先程とは別人のような口調で引き金を引く。

 銃から飛び出した黒く、最早それを見ただけで意識を持って行かれそうなほど黒く、

恐ろしいエネルギー弾が発射され、敵を貫く。

 その弾に貫かれた「人形」は傷口から黒い瘴気が溢れ、傷口を中心に皮膚が膨れ上がり、

爆発する。


 これが、本物の「感情」持つ者が「殺意」を込めて放つ弾。

 それは長年この銃を扱って来た氷空やガトーでさえも驚きを隠せないほどの威力であっ

た。


「セカイ? それは……」

「お前……一体どうしたんだ?」


 だが、二人の声は驚きの為か小さく、セカイには届かない。

 他の「感情」を持っている隊員はあの弾を見て意識を持って行かれ気絶している。

 それほどの闇。


『クハハ! 良いね! 良いよ! さいっこうだよ!』


 そこでセカイの手にあるM9からの通信は途切れた。

 だが、その声はセカイに聞こえる程度で、氷空やガトーには届かない。

 セカイはただ破壊の衝動のみで引き金を引く。

 弾は全て敵に命中し、数が減っていく。

 だが、向こうは「感情」無き人形。臆する事無く向かって来る。


「バカだなぁ。ただ壊されるために向かって来るなんて」


 セカイが無意識に発した言葉。

 それは最早先程までの彼とは別人のようであった。

 その表情も。

 セカイはこの状況を楽しんでいた。

 壊すか殺されるか、いや壊されるかの状況を。

 先程の状況を見る限り、あの人形の弾に人が触れると着弾点から半径五センチが「無」へと還るのだ。


(さすがにアレを食らうのは不味いかな。じゃあ、上の(ふね)を壊すか)


 セカイは目の前の人形を確実に排除すると空に浮かんでいる敵の艦に照準を合わせる。

 その様子を見て氷空は驚きの声を上げる。


「……え? セカイはまさかあれを落とそうというの?」

「それは無茶だぜ! あいつが持ってるのはただの未改造M9だぞ! あんなもの落とせる訳が――!……ん?」


 するとガトーは何かに気付いたように黙る。


「どうしたの、ガトー?」

「いや、氷空。お前が渡したのは確かにお前のM9だよな?」

「……? そうだけど?」

「じゃあ、何であいつが持ってるM9には麗奈のトレードマークが入ってんだよ」


 ガトーにそう言われ氷空もセカイの持つハンドガンを見る。

 確かにセカイの握るM9には麗奈の愛用しているハートの入ったスカルマークがデザインされていた。


「え? ……う、嘘! 何で麗奈のM9がここに!? 確かに出る前には確認したのに……」

「本当にどうなってんだ? セカイは急におかしくなっちまうし、アイツが持ってるのも

麗奈のM9だし……。クソッ! けど、今はそれよりも大事なことがある。麗奈のM9を

持った今のセカイならあの艦を落とせるって事だ。つまりは……」

「――っ! 皆! 急いで退却!」


 氷空の指示によりガトーは隊員を抱え走り出す。


(セカイ、お前は本当にどうしたんだ?)


 だが、そのガトーの心の問いに答えれるの者はいなかった。

 セカイはエネルギーがチャージされたのを確認し、横目で氷空たちの動きを確認する。


(あと、一人か。まぁ、ガトーなら間に合うだろう)


 セカイはガトーが最後の一人を抱えたのを確認したのと同時に引き金を引いた。

 弾は船のエンジンの辺りに命中する。

 すると、エンジンは大きな音をたて爆発し、やがて船全体を炎がつつむ。


「これで少しはこっちの方が有利にはなったかな。……そう言えば、表口にも敵がいるって言ってたっけ? まあ、それは氷空達が何とかしてくれるか」


 セカイは船に背を向け氷空達の元へと向かう。


「怪我はない?」


 セカイが声を掛けると氷空は急に立ち上がり彼の頬を叩いた。


「……え? 急にどうしたの? 痛いじゃないか」

「どうしたもこうしたも無いわよ! 何であの人達を殺したのよ! 殺す必要は無いって言ったじゃない!」


 セカイにはこの言葉が意味不明であった。

 何故なら今のセカイにとってあれは人ではなく人形なのだから。


「でも、あれってただの人形じゃないか」


 この言葉は氷空を怒らせるには十分だった。


「あなた本気で言ってるの!? あれは人間よ! 人形なんかじゃないわ! 元々はちゃんとした人間なのよ!敵によって「感情」を奪われたね!」


 だが、セカイにとってはそんなことどうでも良かった。


「そんなの僕の知ったことではないよ。あいつらも僕達を攻撃してきた。だから殺した。それに何の問題があるんだい?」


「あなたって人は! この――!」


 氷空が怒りに身を任せセカイを殴ろうとした瞬間ガトーによって止められる。


「ガトー! 何するの!?」

「まあまあ、そう怒るなや。今は仲間割れしてる場合じゃないだろ? いずれにしても俺たちはセカイに助けられた。その事実だけは変わらない。そうだろ?」

「で、でも……」

「後で俺が話をしとくから今は取りあえず、目の前の敵をどうにかしようぜ」


 そう、味方が倒れている現状で通れるのは正面入り口だけなのであるが、そこには敵が沢山いるのだ。

 ガトーが先行すると言った瞬間またセカイの手の中のM9から声が聞こえる。


『おっと、お困りかい? 氷空隊長にガトーさんよ』

「「――っ!?」」

「お前はさっきの」

『お、セカイ。さっきのは中々楽しめた! 良くやったな!』

「別に知らないお前に褒められても僕は嬉しくないんだが」

『クハハ、そう冷たくなるなって。さて、隊長。今ならそいつ、セカイの行動を許すっていう条件でお前らを助けてやれるけどどうする?』


 この条件は「感情」を奪われた人間を助けたいと願っている氷空にとっては厳しい条件であった。

 人間である者達を殺したセカイを許すこと。そして麗奈に助けを求める事。

 それは、セカイと同じように人を殺してでもこの場を切り抜けるという事であった。


「――っく! そ、そんなの――」


 氷空が回答に困っいるとガトーが答える。


「良いぜ、受け入れよう」

「ガトー!?」


 氷空はガトーの返事に対して動揺を隠せずにいた。


「今俺たちがここで死んでもどうしようもないだろ? それに麗奈の力が無ければここを切り抜ける事は難しい。だろ?」

『ガトーにしちゃあ随分と折れるのが速いんだな。私驚き!』


 クハッと言って笑う麗奈。


(そうか、こいつの名前は麗奈なのか)

『おっと、セカイに名前がバレちまった。まあ、良いか。さ、セカイ。これが私の力だからな。良く見ておけよ』


 すると通信機の向こうでガチャッと銃の構える音が聞こえる。


(この音……。遠距離タイプ?)

『ところで一気に殺すけど本当に良いんだな、氷空隊長?』

「……良いわ」


 氷空は顔を俯かせながら答える。


『クハハ! 許可は貰った! 私の力を見ておけよ!』


 すると通信が途切れる。

 セカイ達は本棚の影から正面入口の方を眺める。

 するとまず入り口周辺の壁が破壊され、様子が見やすくなる。


「これが、アイツの力なの?」

「いや、もっとすげえ。麗奈の「感情」は底が見えない。……来るぞ!」


 するとエネルギー弾が一人に当たる。それに続き、上から雨のようにエネルギー弾が降ってくる。

 モノに当たる度にその周辺が爆発する。

 戦車も、人も、建物も全てが一瞬で塵になる。

 一分も経たないうちに一個中隊ほどの人数が全て死んだ。

 その状況を見ていた氷空が口を開く。


「……こんなのただの殺戮(さつりく)行為よ」


 それに対しセカイは冷たく言う。


「人形に対して殺すなんて概念はいらないと思うけど?」


 それを聞いてガトーはセカイの肩を思い切り掴み言う。


「おい、セカイ。お前本当にどうしたんだ? 何だか急に雰囲気が変わったぞ?」


 ガトーの言葉に対しセカイは表情をきつくする。


「雰囲気が変わったか……。どうしてガトーにそんな事が分かるの? 今日この場所で初めて会ったばかりなのに。僕の何を知っていてそんな事を言うの?」

「……っく。そ、それは」

「ちょっ、セカイ! いくらなんでもそれは言い過ぎじゃ――」


 今度は氷空の方を向き冷たい目で言う。


「氷空も氷空だよ。君は甘すぎるんだよ。敵を殺す気で行かないから味方にも被害が出る。そうじゃない? 君は敵を殺したくないと言いつつむしろ味方を殺している事に気付くべきだよ。正直僕から見て君は部隊を持つ者として相応しくは――」


 そこでセカイの言葉が途切れ、氷空とガトーはそちらを見る。


「ど、どうしたの?」

「一体……な……にが……」


 セカイはそこで力尽きその場に倒れる。

はい、お久しぶりです。(誰も見てないけど…)

まぁ、最初はあんだけ毎日更新します!とか言ってました。

俺氏にもそんな時期はあった…。


ただ、言い訳をさせください!!

まぁ、普通にリアルくっそ忙しくて次の話を考えよう考えようでずーーーーーっと後回ししてたらこのようにね...はい...。

申し訳ないっす。


ただ、これからは毎日じゃなくても少しずーつムリなく投稿していくんで

よろしくです。

いかんせん毎日やろうとしたら必ず息詰まるタイプの人間なんでねご了承ください。


では、明日投稿出来たらしますね!

ではでは


明日0時までお仕事だから無理かなぁ…(遠い目)

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