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プロローグ 感情
「感情」
今の世代が生まれる前のそのずっと前には人間にあったはずのモノ。
だが、いつからかこの『感情』と呼べる概念が無くなってしまった。
人を殺すのだって当たり前のように行うし、人が死んだとしても誰も悲しまない。
そんな世界だ。
一体いつからこんな世界になってしまったのだろう。
確かに感情が無いのはある意味良い事なのかもしれない。
痛みを感じることもない。心に傷を負う事もない。
そう、機械の様に。
ただ、自分に与えられた使命だけを全うするために生きる。
そんな今の時代の人間は操り人形のようだ。