巧妙な犯人
「まずは〜1-Aの青木くんから殺しちゃうよー」
くっ...まずいな相手の魔力もわからない上にどうしてバレてるのかもわからない。
おれが死んだら止まるのかもわからない。
一つ一つ紐解いていこう。
まずなんでバレたかだ。昨日襲われた時に顔が見えていたのか?いや、それはありえない。それならこんな誰が星河戦争参加者かを炙り出すような真似はしない。昨日江藤が言っていた探索系の能力を持っているのかもしれない。
おれが死んだことを確認できるということはそれも能力なのか?
そしてどこに奴がいるのかだ。放送がかかってるということは放送室か?
いや、それならば分かりやすすぎる。多分声を転送させる能力でもあるのだろう。
待てよ?転送?
奴は1-Aの青木さんをどうやって殺すのであろうか?1-Aに行って殺すのか?
ありえないそうしたらむしろ返り討ちにしやすい...
つまりやつは色々なものを転送させる神器。
しかしこんなセコイ能力ならずっと引きこもっていても星河戦争に勝ててしまう。
きっと条件があるんだおそらく対象の何メートル以内にいないといけないそれならば奴ら校舎内のどこかにいるはずだ
それと...
そうだ名前を把握しておかなければならないんだ。
なんで1-Aに青木がいるのかわかっていたのかは名前を知らないと転送できないからだ、きっと名前だけでは何人もいるから顔もだろう。
奴の能力が転送ならば...
◇◆◇◆◇◆◇◆
1-Aに急ぐ。
「早くしないと本当に殺しちゃうよー、あと1分」
1-Aに入り青木を探すとすぐ目の前に立った。
奴の能力が転送ならば武器を転送してくる可能性が高い。そうとなればおれが盾になればいい。
「5秒前、4.3.2.1ドーン」
目の前から小型のナイフが飛んでくる。
腹に刺さってしまう。
「ううっ」
「それじゃあ次は1-Aの石井さん殺しちゃうよー」
今ので一つわかったことがある。
奴はおれの生死を確認できるが生徒のは確認できていない。奴の中では青木さんは殺されていることになっているのだろう。
守れることが分かればあとはどう捕まえるか...
この指輪がある限り魔力で守ることはできない。
つまり魔力を使う時は奴にとどめを刺す時しかない。
奴はどこにいるんだ...
考えろ!!
この学校の周りに家みたいなものはない。
必ず校舎内にいるはずだ。
多分すぐに外に逃げれるところだろう。
出口につながるところ...
校門?いやそんなはずはない校門だったら比較的見つけやすい。もっと見つけにくいどこかに...
そうか!!
ふと時計を見ると5分がたちそうだった。
またナイフが飛んでくるが受け止める。
魔力が抑えられているが多少は魔力が守ってくれているのだろうあまり痛くない。
よし!!とっ捕まえてやる!!