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星河戦争

おれの好きな人は殺された。

出会いは電車の中。高校一年生の時に毎回同じ車両に乗る彼女に合わせおれもその車両に乗っていた。

高校二年生の頃同じクラスになり話すようになった。

そして高校二年生の冬に彼女は殺された。

銃殺、弾丸は残っておらず、傷からとても特殊な銃だから捜査すればすぐに犯人が分かると言っていたが未だに分かっていない。

もう一度、もう一度だけでいいから彼女に会いたい。それだけを願い俺は今日も生活を送っている。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「あなた願い叶えたくないですか?」

まただ。たまに聞こえる、夢の中の女の人の声。

「叶えたくないですか?」

俺はいつも無視してそのまま目をつぶっている。

「起きてー!!」

「ぐっ」

「もう8時だよ?早く行かないと学校遅刻しちゃうよ」

「わかってるよ」

「もう私行くからね」

「はいはい」


毎回朝になると妹がたたき起こしてくる。妹の名前は今井加奈(いまいかな)

中学生二年生だ。

そして俺は今井健二いまいけんじ高校3年生だ。

周りが受験まっしぐらな中おれはのらりくらりしている。彼女のことを未だに引きずっているのだ...


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「よっ、健二」

「おはよう」

「今日の小テスト大丈夫か?」

「全く」

「だよな?お前くらいだ俺の仲間は」

「はは、こっちとしても頼もしいよ」


こんな平和な日常を過ごすのをおれは後ろめたく感じでいる。

毎日のように俺は彼女が殺された事件現場に行く。なにが分かるわけでもないが1番彼女が近い場所だとなんとなく思うから。

こんな日々を望んだわけではない。俺は君と一緒にいたかっただけなんだ。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「ただいまー」

「おかえりお兄ちゃん」

「今日俺飯いいや、食欲ねえし」

「わかった〜」


自分の部屋に向かい速攻でベットに入る。


「はぁーーーー」


俺はなにをしているんだろうか、1年経とうとしているのにまだ忘れられないなんて。

いや、それほどおれは本気だったし悲しんでいるっていう証拠だろう。

ふいに涙が出てしまう。それを隠すように寝込んだ。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「願い叶えたくないですか?」


俺は、彼女に...


「願い叶えたくないですか?」


俺はもう一度...


「おれは舞浜光子(まいはまみつこ)にもう1度会いたい!!」

「ふふっ知ってましたよ」


そういうと女の人の声は消えていった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「起きてー!!」

「ぐはっ!!」

「もう、遅刻しちゃうでしょ?」

「おはよう」

「朝ご飯置いてあるから、じゃあ私行くねー」

「いってらっしゃい...」


昨日の夢はなんだったのだろうか。とうとうおれの頭も限界みたいだな、はは。

いつものように学校に向かう。授業を受け。放課後に向かう。放課後に事件現場に向かう。


「はぁー、おれはいつまでやってるんだろ」

「お前が新しい参戦者か?」


男の声がする。そっちの方を見ると髪はトゲトゲで背の高さは180くらいの男がこっちを見ていた。


「参戦者?」

「とぼけても無駄だ、お前から魔力の反応がでてんだよ」


何を言っているんだろうか?頭のネジが取れてやがる。


「そんなもの知りませんよ、それじゃあこれで失礼します」

「おい待てや」


そういうと男は何もないところから鎌を出してきた。


「えっ?」

「お前を殺す」


男がこっちへ向かってくる。とっさにしゃがんで回避をする。

と、とにかく逃げなければ。必死に住宅街を逃げ回る。なんでこんなことに...


「待ちやがれ〜!!」


めっちゃ速い、なんなんだ!!


「こっちだ」


おっさんが裏路地に手招きしている。怪しそうだけどついて行くしかない!!


「こっちのルートならまける」

「一体なんなんですか?」

星河戦争(せいがせんそう)だ」

「星河戦争?」

「ここ最近お前さんは何か強い願いを抱かなかったか?」

「強い願い?」


はっ!!もしかして!!


「星河戦争は何年かに1度開催される願いを叶えてくれる戦いだ」

「願いを叶える?」

「あぁ、そうだ。星河戦争に選ばれた人は魔力を与えられ神器(じんぎ)が与えられる」

「神器って?」

「あいつだったら鎌だ、細かいことは後で説明する」

「今どこに向かってるの?」

「基地だ」

「基地??」


なんか波乱なことが待ち構えてそうな予感...

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