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とびうおの毎日を楽しむ勝手な妄想

作者: とびうお

俺は今、何かに見張られている!

それはずっとでは無いけれどまるで俺の行動一つ一つを観察しているような気がする。

そして逃げ出そうにも周りには透明な壁があり、脱出できる方法と言えば唯一この部屋には天井が無いのでジャンプしてこの部屋から逃げ出すしかない‥‥しかしそんなことは俺には出来ない。

そして俺を見張っているやつらは俺に人体実験をしたいのだろう。なぜそう思うのかと言うと食料が毎日決まった時間に用意されるし、衛生面もこの部屋は綺麗なままになっているからだ。しかもこの部屋の中で死人が出ると自動的に排除される。これはきっと国家がらみの恐ろしい実験をしようとしているに違いない。そして俺はこの部屋の中で実験を待つモルモットのような存在なのだろう。

そして悲しいことにこの残酷な部屋の中には俺と同じモルモットになるであろう悲しい同士が沢山いる。

長年この部屋の中にいる者や新しく入れてこられた者など沢山の者がいる。俺はこの中ではまだまだ新人だ。この部屋の長いわくこの部屋の中では上からくる網の様なものに捕まったら最後、捕まった奴は生きて帰ってこないらしい。俺も1度捕まりかけた事があったがなんとかその時は逃げることが出来た。しかし次は逃げ切れないだろう。捕まったらどうなるか‥‥

その極悪卑劣な実験はいつ執行され誰に起こるか分からない。

俺達は恐怖に怯えながら捕まらない為の策を必死に考えるのであった。

それから数日後、俺は皆から1人離れ、用を足していると上から網が襲いかかってきた。急いで横に逃げたが俺はその網を避けきれず捕まってしまった

あぁ‥もう俺はお仕舞いだ‥

しかし仲間達にこの危機を伝えなければいけないと思い、俺は身動きの取れない状態のまま最後の力を振り絞り仲間達に逃げろ!と言って別れを告げた。

きっとあいつらならこの声が聞こえたに違いない。

そして必ず全員がこの網から逃げ切ってくれるだろう。

そしてその言葉を聞いてか、皆はどんどん散らばっていく。上から見るとこんなにも動きが分かるのか。1人この現状に落胆しながらその光景を見ていると近くで声がしてきた。

女の子「やったー!ママ~ずっとこの魚が欲しかったの」

お母さん「よかったわね。誰かに買われなくて。」

女の子「うん。だけど一匹じゃ寂しいからここの水槽の魚全部買っちゃおうよ~」

お母さん「そうね、家の引っ越しの心機一転に魚全匹買いましょうか」

女の子「うん」

はは、結局逃げ切れるわけがなかったんだ。

そこには二人の人間の笑顔があった。


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