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私の『びしゃもんてん』様!

虎千代目線の、恋物語?

です。



 

 私は忌み子です。

父に疎まれ、逃げるように寺に入った悲しい身の上です。


 預けられた寺では、良くしていただきました。

天室和尚はおもしろい方で、いろいろ教わる事が出来ました。


 どうやら私の事を、男の子だと思われた様です。

こんな美少女を見間違えるとは、目が曇っていますね。


 武芸とか、軍学まで仕込まれました。

何も知らない私は、素直に教えを学んでおりました……、お転婆な娘だったと思います。        (いや、やんちゃなガキだったぞby喜助)


 とある日、お寺に不審な輩が訪ねて来ました。

私は、自慢の剣の腕前で、撃退しようといたしました。

寺を守れるのは、私だけだったのです。


 技はまだ未熟なれど、そこは気合いです!

気合いをこめて背後より襲います。

卑怯ではありません、これが計略というものです(軍神)。


あっさり、まけました…Orz。


 なんと、私の可憐なおしりを丸出しにされ、何度も叩かれました。


もう、お嫁に行けません!

こうなった以上、責任をとってもらいましょう。


 乙女に辱めを与えておいて平然としている、背の君(仮)を睨みました。

意地悪な方です。

どうやらいい所の方みたいで、お付きの者がいます。

もしやこれは、優良物件というヤツでしょうか?


 だんな様は、私にいろいろ教えて下さいました。


 念願だった、本格的な剣の指導も手とり足とり教えて下さいましたし、軍略という名のお人形さん遊びにも付きあってくださいます。

ぶっきらぼうにみえて結構優しい方でした。

わたし、惚れてしまうわ~。


 あっと言う間に一ヶ月が経ち、旅立たれます。

お別れに、秘蔵の蜂蜜漬けとやら大切そうな物をプレゼントしていただきました。


 このまま棄てられるのかと不安でしたが、必ずお手紙をいただけると約束をいただきました。

ご身分も明かして下さいました。お大名のご子息です!

未練たらたらにいつまでも手を振る 、私はすっかり乙女モードです。


 これは、脈ありまちがいありません!早速、母に相談の文を出しましょう。


母から返事が……「がんばれ! 逃がしちやダメよ」


と、心のこもった応援の言葉を頂きました。


 あれから折々につれ手紙とたくさんの贈り物

(ボードゲーム、フィギュア、甘栗と砂糖漬け干し蜜柑などのおいしいお菓子、各種食品、反物、装飾品)が届きます。これは、まるでかぐや姫ではないですか?


 文を出すだけで、欲しい物が手に込るなんて、ステキです。

文通 と言います。(通販のはじまりですネ!)


 ご自身の身代わりとして、そっくりのお人形をいただきました。

これはもう確定です。


母からは、

「うちの一族は、あわて者、お調子者、うっかりさんが多いので、あなたも気をつけなさい」と言われておりました。

でも、大丈夫! 玉の輿確定です。


 さっそく対策を、母に相談しましよう。

だんな様なシャイな方なので、こちらから少し水を向けましょう。

お尚にも協力してもらいます。

近江から、お酒を送ってもらい、それを餌に天室お尚を取り込みました。


そして、……


 私の王子様か迎えに来て下さいました。母ともども、押しかけま~す。


「「よろしくおねがいしま~す!!」」


 なんと、私達の愛の巣まで用意されていました。

『虎御前館』

はずかしい、御前だなんて!


『虎(千代)御前』 なんとも良い響きです、静御前みたいです。

もう、奥方扱いだなんて、照れちゃいます。

まだ早いですわ。

せっかちさん。



「とらちよ~」

殿が甘えた声で、じゃれついて来ます。

嬉しいですが、ここは敢えてじらします。

スゴク嫌そうな振りをしましよう。


しつこいです…

噛みつきました。失礼、かみました、甘噛みです。


「……」


やり過ぎましたか?


「虎千代ちょっと来い」


怒ってる?ションボリついて行きます。

すると……。


「俺自慢の内湯だ、凄いだろう?」


 一緒に入浴しちゃおうかと思いました、ですが……ココは慎ましく。

嫌がって見せましょう!

こういう場合、その方がいいと母上から教わりました。



― 虎千代が強情に嫌がるので、先に入らせた。 (猿夜叉)―



 お風呂は広々として、湯の香が漂ってくる、これは素敵です。


「さっきのは、シャレだってば~」


効いてる効いてる!


 旦那様が扉を開け、中に入る気配がする。

「誰か先客が、入っているかもしれないってか?ないない!」


(何を言っているのでしょう?ティーブレイクのネタですね、判ります。)


内湯には……湯煙が漂い程良く視界を遮る、…おおっあれは……。


「(かかった!)ザバッ、きゃあああ~っ……、ガン、ドゴン、ガシッ、バキッ。」



こうして、私と旦那様の愛の日々が始まりました。


『責任とってねっ!』


浅井(旧姓:長尾)虎千代


ここに晴れて、懐妊の御報告を申し上げます!



                          ― おしまい ―




いかがでしたでしょうか?

蛇足でしたか?

不評であれば、再考します。

虎千代の年齢がアレですが…

戦国時代です。現代で言うところの高校生妻くらいの感覚と思ってください。

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