表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑いは世界を救う  作者: たくえりすきぃむ
8/365

館内放送

A子 「ねぇねぇ。館内放送ってかっこいいよね」

B男 「そうか?」

A子 「ちょっとやってみるから迷子になってて」

B男 「わかった。『まいったなぁ、みんなとはぐれちゃったよ』」

A子 「『ねぇ、あの人いい年して迷子になってるよぉ』」

B男 「お前は誰をやってるんだ!?」

A子 「有給を使ってショッピングに来てる新入社員役」

B男 「館内放送しろよ!」

A子 「ピンポンパンポーン♪ 『ねぇ、あの人いい年して迷子になってるよぉ』」

B男 「放送室に入るな新入社員!」

A子 「新入社員は放送室にも入れないのか!?」

B男 「お前、よその新入社員だろ!?」

A子 「このデパートの新入社員ですぅ!」

B男 「何で有給とって自分の職場に遊びに来てんだよ!? どんだけ職場好きだ!?」

A子 「寝具売り場で寝泊まりする毎日」

B男 「家に帰れ!」

A子 「大好きなの、職場が!」

B男 「じゃあ仕事しろ!」

A子 「仕事は嫌い!」

B男 「わずらわしいことこの上ないな!」

A子 「しかたない、じゃあ館内放送の仕事でもするか」

B男 「おう、しろ」

A子 「ピーピーピー、『お客様のお呼び出しを申し上げます』」

B男 「トラックか!? バックしますか!?」

A子 「じゃあ、『バックします』」

B男 「音の方に合わせるな! 館内放送の音があるだろ!?」

A子 「ちょっと存じ上げないなぁ」

B男 「さっき言ってたろう!? ピンポンパンポンってやつ!」

A子 「ピンポンパンピーン♪」

B男 「ポン! 最後ピンに戻らないで!」

A子 「ピンポンパンポーン♪ 『バックします』」

B男 「バックはしないで! 音が元に戻ったんだから内容も館内放送にしようか!?」

A子 「『お客様のお呼び出しを申し上げるつもりでした』」

B男 「やめちゃうなよ! 申し上げろよ!」

A子 「『そこのあなた、お連れ様がお待ちです』」

B男 「どこのどなただ!?」

A子 「『あなたですよ、あなた!』」

B男 「わかんないから!」

A子 「『お客様方、なぜみんなしてキョロキョロしてるんですか?』」

B男 「お前が誰宛かわかんないメッセージを発信するからだよ! 特徴を言え!」

A子 「『毛並みがフッサフサで、赤い首輪をつけたオス』」

B男 「犬!? それとも猫かなぁ!? とりあえず人間限定でお願いしていい!?」

A子 「『ラ・フランスを片手に紳士服売り場で背泳ぎの練習をしているお客様』」

B男 「何してんのその人!?」

A子 「オリンピックに向けて!」

B男 「だったらもっとしかるべき場所で練習しろ! そしてラ・フランスを手放せ!」

A子 「『お連れ様が苦笑いです。気付いてあげてください』」

B男 「そんなことをわざわざ館内放送で言うなよ! なんかさ、言いたいことがあるから呼び出すんだよ!」

A子 「いや、特にないなぁ」

B男 「よくあるだろ、『先ほど本屋で本をお買い上げになったお客様~』」

A子 「『この指とまれ』」

B男 「とまんない! 呼び出すの!」

A子 「『さきほどトーテムポールをお買い上げいただいたお客様』」

B男 「売ってんの!? そして買う人初めて見た!」

A子 「『なんか、いろいろ言いたいことがございます』」

B男 「何を言う気だよ!? いやな雰囲気しか漂ってねぇよ!」

A子 「『地下一階、お惣菜売り場までお越しください』」

B男 「なんで!? なんでトーテムポール持ってお惣菜売り場!?」

A子 「軽くおひたしでも摘まみながら」

B男 「摘ままなくていいから! ちゃんと言いたいことだけ伝えて!」

A子 「『お連れ様が苦笑いです。気付いてあげてください』」

B男 「だからそういうのは館内放送で言わなくていいから! もういいよ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ