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笑いは世界を救う  作者: たくえりすきぃむ


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玉入れに参加

A子 「ねぇねぇ。玉入れに参加しよう!」

B男 「体育祭の中でも1、2を争う人気競技だな」

A子 「みんな、ネコ好きだもんね」

B男 「タマじゃないよ、入れるのは!? 玉ね!」

A子 「にゃーにゃーにゃーにゃー入れるんじゃないの!?」

B男 「違うわ! 投げたりしたら可哀想だろ!?」

A子 「投げない投げない。カゴの中に餌をしかけといて、あとはじっと見守る」

B男 「生徒たち何もしてないじゃん!?」

A子 「生徒みんなで、ジッと見守る」

B男 「体育祭だから! 体育して!」

A子 「じゃあ普通に玉入れしようか」

B男 「普通じゃない選択肢を今のうちに切り捨てといてくれ!」

A子 「じゃあ軽くルール説明しとこうかな」

B男 「今さら聞くまでもないけどな」

A子 「地上3000メートルにあるカゴに向かって玉を投げてもらいます」

B男 「カゴの位置高い!」

A子 「玉はひとつ20キロあります」

B男 「重いな!? 授業で使う砲丸より重いじゃん!?」

A子 「それを一斉に放り投げます!」

B男 「危ない! 怪我人続出じゃん?!」

A子 「降って来た玉をよけると1ポイント!」

B男 「そんなルールはない!」

A子 「ピンクの玉をゲットすると一気に10ポイント!」

B男 「そういう特殊なボーナスとかないから!」

A子 「どうしよう。玉が全然入らない」

B男 「入る要素ないもんね! カゴは高いわ、玉は重いわ!」

A子 「校長はこたつで丸くなるわ」

B男 「ネコか!?」

A子 「校長とネコを一緒にするなんて失礼だ! ネコに謝れ!」

B男 「ネコにかよ!?」

A子 「ネコかわいいよね。上空のカゴに放り投げて入れたくなるくらい可愛いよね」

B男 「だからネコ入れるなって!」

A子 「玉入れって、かなり難易度高いよね?」

B男 「お前の学校だけだからな、そんなハードモードなの!」

A子 「普通はどんなの?」

B男 「高い位置にあるカゴにお手玉とか玉を入れるだけだよ」

A子 「雲に隠れてカゴの位置が分からないね」

B男 「だからそこまで高くないから! 精々3メートル程度の高さだよ!」

A子 「そんなの、身長が4メートルある子のいるクラスが有利じゃない!」

B男 「いないよね、そんな子!?」

A子 「一学年に二人は」

B男 「結構な割合だな!?」

A子 「牛乳が好きでねぇ」

B男 「限度があるんだぞ、牛乳で背が伸びるって言っても!」

A子 「じゃあ4メートルの子は座ったまま参加してもらおうか」

B男 「そうだな。それくらいのハンデは必要だな」

A子 「座ると4センチ」

B男 「物凄いコンパクト!? 座高低いんだね!?」

A子 「足が長いんだよねぇ、最近の子は」

B男 「ほとんど足じゃん!?」

A子 「モデル体型」

B男 「そんな体型のモデルは見たことねぇよ!」

A子 「それで、この地面に転がってる玉を無造作に放り投げればいいの?」

B男 「無造作にではないけどな!」

A子 「主に、あなたを目掛けて投げつければいいの?」

B男 「違うよ! 狙うのはカゴ!」

A子 「『えい!』『ひゅーん……』『ズシーン』おしい、外れた!」

B男 「なんでさっきの重い玉使うの! もっと軽い玉でやるの!」

A子 「ルールは把握した。いつでも出来るよ」

B男 「よしじゃあ、全員配置について!」

A子 「校長はコタツで丸くなって!」

B男 「なんなくていいから! じゃあ、カゴ目掛けて玉を投げろ!」

A子 「にゃー!」

B男 「だからタマじゃねぇっつってんだろ! もういいよ」


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