表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/162

第34話 決戦準備中!






「ふんふふ~ん♪」


 鼻歌混じりで、プリシアはリズミカルに箒で床を掃く。

 ここは、アルトが頭取から仕事の報酬として渡された、かざはな亭の隣にある一軒家。

 そこの一階、居間部分を、何故か冒険者ギルドかたはねのサブギルドマスターにして、頭取の孫娘であるプリシアが、上機嫌で掃除をしていた。

 今日は何時ものスーツ姿では無く、年相応の可愛らしい、明るい色のワンピースを着ている。

 その上にエプロンをつけて、掃除する気合は十分だ。


 建物というのは、人の出入りが無いとすぐに痛んでしまう。

 この家のように築年数が立っていて、老朽化が進んでいる建物など、油断しているとあっと言う間に、ボロボロになってしまうだろう。

 なので、アルト達が仕事で出ている間、プリシアが定期的に様子を見に来ることになっていた。

 勿論、強制では無い、自主的にだ。

 その上。無報酬のボランティアなので、アルトはありがたいと思いながらも、奇特なことだと苦笑いをしていた。


 さほど広く無い間取りだが、一軒家を一人で掃除するのは大変。

 アルトは適当で良いと言っていたが、根が生真面目な性格のプリシアは、妥協が出来ずキッチリと隅から隅まで掃除している。

 小さな身体には重労働。

 なのに、プリシアの表情は、充実感に満ちていた。


「うっふふ~♪ ここが、兄様の住んでる家……いずれは、私と兄様の愛の巣に……なんちゃって!」


 きゃあきゃあ騒ぎながら、プリシアは箒を掃き乱す。

 人に見られたら、悶死するレベルの恥ずかしさだ。

 ここにはもう一人、住人がいる筈なのだが、頭の中で妄想新婚生活を描き始めているプリシアには、そんなお邪魔虫の存在など、記憶の彼方に飛んで行ってしまったのだろう。

 こんなに脳内が茹で上がった状態のプリシアは、他では見られない。

 誤解をしないで頂きたいのは、プリシアは真面目で優しい才女であるということ。

 通常なら、こんな壊れた状態にはならないのだが、これには一つの大きな原因がある。


「さて……居間のお掃除はこれで大丈夫ですね……あとは」


 妄想をしながらも、ちゃんと手は止めず掃除を続けていたプリシアは、いよいよとばかりに、ゴクリと喉を鳴らした。

 視線の先には、奥の部屋に続くドアがある。

 奥の部屋。つまり、アルトの寝室だ。


「これはお掃除これはお掃除これはお掃除です。何もやましいことなんてカンガエテイマセン、エエソウデストモ」


 ブツブツと独り言のような言い訳は、何故か後半に行くほど片言になっていく。

 そして、誰もいない居間の真ん中で、周囲を警戒するように、左右に視線を巡らせる。

 当然のことながら、誰の視線も無いのを確認すると、そそくさと何気ない顔をして、部屋のドアに手をかけた。

 そっと、ドアを押し開く。


「お、おじゃましま~す」


 何か後ろめたいことでもあるのか、ギリギリ通り抜けられる隙間だけドアを開けると、横向きになってスルッと中に侵入する。

 掃除する為に入った筈なのに、何だか妙に挙動不審だ。

 音を立てないよう、静かにドアを閉めると、キョロキョロと室内を見回す。

 何も無い室内。

 ベッドと机と椅子、そしてクローゼットがあるだけ。

 連日、プリシアが掃除をしているので、塵や埃は無く綺麗だが、やはり建物自体が古いので、どうしても落ちない汚れやシミは床や壁に点在している。

 それでも総合的に見れば、十分に清潔だろう。

 日々の努力の賜物か。これなら、掃除は直ぐに終わる筈なのだが。

 何故か掃除を始める気配の無いプリシアは、妙にギラギラした瞳で一点を見つめていた。


「……ゴクリ」


 喉を鳴らして見つめる視線の先には、アルトが普段使っているベッドだ。

 元住んでいたかざはな亭から貰ってきたモノなので、少し古ぼけてはいるが、シーツなどは毎日洗濯しているので綺麗なモノだ。

 大きく深呼吸を繰り返して、正面をキッと睨み、ダッシュ。


「――たぁ!」


 そして、ベッドの上へとダイブした。

 ベッドが古いので、壊れないように飛び込む勢いは弱い。

 ふわさぁと、ベッドに上に仰向けに寝転がり、そのまま静止。

 顔をちょうど枕に押し付け、胸一杯に息を吸い込み、吐き出した。

 数回それを繰り返してから顔を上げると、満足げな表情をしたプリシアは、続けてゴロゴロと、シーツがくしゃくしゃになるまで転げ回った。


「うふふ♪ アルト兄様のベッド、アルト兄様のベッド♪」


 楽しげに歌いながら、ベッドの上を転がる。

 幼い容姿のプリシアだから、微笑ましく思える光景。

 これが、普通の大人、しかも男子だったら、ただの変態だ。

 そして彼女の名誉を守る為に言うなら、プリシアは決して変態では無い。

 ただ、ほんの少しだけ、彼女の乙女心が暴走してしまっただけだ。

 家に帰れば、何故、あんなことをしてしまったのだろうと、激しく後悔するのは、分かり切っているのに。

 毎日洗濯していても、染みついた人の体臭は意外と消せないモノ。

 それが一人の乙女を惑わす、蠱惑的な香りとなり、まだあどけなさの残る少女を、冥府魔導の道へと誘う。

 進み続ければいずれは戻れなくなると理解しつつも、止めることが叶わないのは、禁忌を犯すという倒錯的な快楽と、純粋無垢な乙女心が、プリシアの理性という名の枷を、取り払ってしまったからに、他ならないだろう。

 男らしい、少し汗っぽい香りが、プリシアの脳を蕩けさせる。


「すぅ~、はぁ~……い、いけないことだって、わかってます。でもでも、ちゃんとお掃除して、毎日頑張っているんだから、これくらいのご褒美はあっても、いいですよね」


 自分で自分に言い訳しながら、枕に顔を埋めた。

 言い訳は利かない。やはり、前言を撤回して、悲しいかなプリシアは変態のようだ。


「ふぅふぅ。こんな姿、他人に、もしくはアルトさんに見られたら、私死んで……」


 荒い息遣いで、恍惚の表情を浮かべた瞬間、部屋のドアが勢いよく開かれた。


「――ふにゃあ!?」


 慌てて飛び起きるプリシア。

 青ざめた顔で振り向くと、ドアのところに立っていたのは、ベッドの主であるアルトだった。

 走って来たからか、肩で息をしながらアルトが部屋へと足を踏み入れる。

 弾かれるように、プリシアはベッドの上で正座した。


「あ、いや、その、これは兄様、違うんです!?」

「おう済まん。掃除の邪魔するぜ」


 アルトは気にする素振りすら見せず、ベッドに近づくと腹這いになって、下を覗き込み右手を突っ込む。


「おっ、あったこれだ」


 引き抜いた右手に握られていたのは、白い布に包まれた一本の剣だった。

 それを持って立ち上がると、何事もなかったかのように、まだ混乱しているプリシアに背を向ける。


「悪かったなプリシア。掃除、続けてくれ」


 軽く手を上げて一言いうと、剣を肩に担ぎ、足早に出て行ってしまった。

 まさに一瞬の出来事。

 一人、ポツンと残されたプリシアは、悲しげな笑みを見せた。


「……酷いです、兄様。少しくらいは、何らかのリアクションを取ってくれたって、いいじゃありませんか」


 プリシアの凶行を、気にしないでくれたのは嬉しい反面、女性として見られてないようで悲しかった。

 普通に怒られたら、それはそれで、死ぬたくなるほど落ち込むが。

 ふと、視線を感じて顔を上げると、開けっ放しのドアから、顔を半分出して中を覗き込むロザリンの姿が確認出来た。

 じーっと見つめる無感情な視線に、プリシアはガチッと固まる。

 乱れたシーツの上で正座する姿に、ロザリンは拳を突き出し、親指を上に立てた。


「仲間」


 それだけ言うと、アルトを追うようにして、ドアを閉めて立ち去って行った。

 ドアが閉まり、寝室には今度こそ、プリシア一人だけが残される。

 ベッドの上で四つん這いになり、プリシアは久し振りに本気で泣いた。

 そして思う。

 ロザリン。お前も同じことしてやがったのかと。




 ★☆★☆★☆




 差し出された純白の剣に、ラサラは我が目を疑った。

 剣を持って戻った二人は、応接間で待っていたラサラに、それを渡す。

 刀身まで真っ白な剣は、希少な鉱石シロガネイシで作られている証。

 粗悪な模造品は数あれど、この穢れ無き純白は本物のシロガネイシでなければ作れない。

 いや、今まで彼女が美術館などで拝見した、どんなモノよりも、この剣の白さは穢れを知らず、どこまでも美しかった。

 竜翔白姫。

 英雄竜姫が愛用した、紛れも無い伝説級の一品だ。

 剣としての質のみならず、名声もまた、他に並ぶものは少ないだろう。


「……正直、本物を目にする機会があるとは、想像もしてませんでした」


 ラサラの声も、若干震えている。

 無理も無い。

 多少でも骨董や美術品の趣味があるのなら、目の前の剣が如何に価値のある物なのか、すぐにでも理解できる。

 それらに興味が薄いラサラでも、この反応なのだ。見せる人間によっては、卒倒するだろう。

 ラサラは感嘆を漏らして、丁寧に剣を布に戻すと、音を立てないようテーブルに置いた。


「結構な物を見せて頂きました。最初聞いた時は、残念な頭が更に残念になってしまったと思いましたが、まさかまさか。アルトさんのような底辺に生きる駄犬が、このような一品を不相応にも持ち合わせているとは、想像もしていませんでした」

「言い方が気になるが、それで何とかなるだろ?」


 十分すぎますと、ラサラは頷いた。


「ボクの見立てでも、これは本物であることは、疑いようがありません。一応、念のためにすぐにでも鑑定に出しで、鑑定書を提出されましょう。それがあれば、万に一つも失敗はあり得ません」


 太鼓判を押され、二人の表情に笑みが浮かぶ。


「よっしゃ!」

「いえ~い」


 喜び合うアルトとロザリンは、互いの右手をパチンと叩いた。

 と、そこでアルトは気になることを口にする。


「んで、その剣なんだけど……」

「わかっています。当日は、ちゃんとボクが競り落としますよ。心配しないでください。流石に、こんな名品を前にしてまで、ボクのサディスティックな一面を出したりしません」


 その言葉に、アルトは安堵の息を吐く。

 オークションに出すというだけでもヤバイのに、もしも、他人に落札でもされたら、シリウスを始め、竜姫を英雄視する騎士団の連中に、冗談では無く殺されてしまうところだ。

 珍しく、本気で心配しているのが伝わったのか、ラサラも意地の悪いことを言わずに、素直に落札を了承する。

 アルト本人は安心していたが、横のロザリンは、何故だか不安そうな顔をしている。


「……なんだろう、フリ?」


 物騒な一言は、アルトの耳には届かなかったようだ、

 話が大体纏まると、ラサラは佇まいを直し、ソファーから立ち上がる。


「では、すぐにでも出ましょう。鑑定書が出たら、その足で商業ギルドに向かいます。アルトさん、護衛をお願いします」

「ああ。わかった」


 そう言って立ち上がるアルトに続いて、ロザリンも腰を上げる。

 ふと、何かに気がついたアルトは、周囲を見回した後、ラサラに問いかける。


「あれ、カトレアは? 戻って来た時には、もういなかったけど、何処か行ってるのか?」

「修行中です」


 想像してなかった言葉に、アルトは「はぁ?」と首を傾げた。


「この間、負けたことが相当、悔しかったみたいですね。あの、眼鏡の変な人と一緒になって、何かやってます」

「修行、ねぇ」


 呟いて、アルトは頬を掻く。

 一朝一夕でどうにかなるような相手では無いが、止めたところで頑固なカトレアのこと、聞く耳を持たないだろう。

 それに眼鏡の変な人、シーさんがついているのなら、まぁ、何とかしてくれる筈だ。

 心の中で「頑張れよ」とエールを送り、アルトは早足で応接間を出るラサラの後に続いた。




 ★☆★☆★☆




 数回に渡る打ち合いの末、カトレアの身体は宙を舞った。

 背中から手入れの行き届いた、芝生の地面に落ちるが、直前で地面を手の平で叩き衝撃を緩和させると、転がりながら態勢を素早く立て直す。

 この二日、散々、倒され続けていたので、受け身だけは随分と磨かれた。

 しかし、攻防共に進歩は無く、正面に立つシーさんは、小さく息を吐いた。


 ここはラサラ邸の裏庭。

 一時は崩れて大雨になると思われた天気も、何とか持ち直して青空が広がる。

 日差しが高くなるにつれ、気温は汗ばむほどに上昇しているが、太陽祭が終わる頃には夏も本番に入り、暑さも今日の比では無いほどの熱を帯びるはず。

 外で身体を動かす分には、程よい暑さと言えるだろう。


 しかし、始まってまだ一時間も立っていないのに、カトレアは既に全身が汗だくだ。

 服装は動き易さを重視して、シャツとズボンという軽装。

 対してシーさんは、今までと同じくドレスにビーバー帽と、暑苦しい上に動き辛い恰好をしながらも、表情は涼しげで汗の一つも滲んでいない。

 これは、明確な運動量の差、以前の問題だろう。

 カトレアは難しい表情をして、その場に胡坐をかく。


「むむっ。今のは、いけると思ったんだけどなぁ」

「……やれやれ」


 腕組みをしてぼやくカトレアに、これ見よがしにため息を付いた。

 カトレアは、ムッと眉間に皺を寄せる。


「何よ。言いたいことがあるなら、ハッキリと言いなさいな」

「では、言わせて貰うわ」


 戸惑うことなく、シーさんは眼鏡をクイッと上げた。


「貴女の動きは素晴らしわ。無駄が無く、キレも鋭い。余程、良い師に恵まれたのね」


 てっきりコテンパンに言われると思っていたのに、第一声で褒められてしまい、カトレアは照れ笑いを浮かべ、後頭部を掻いた。

 眼鏡の奥の視線が、鋭さを帯びる。


「ただ、それは常人を相手にする範囲ね。偽ハウンドの女を相手取るには、全てにおいて足りないわ」


 辛辣な言葉が突き刺さり、表情がウッと歪む。

 自分でも実感しているだけに、反論も出来ない。


「だ、だからそれを何とかする為に、こうして特訓してるんじゃない」

「ええ。無駄な、が前につくけれどね」


 容赦の無い言葉の応酬に、カトレアはムキになって立ち上がる。


「んなこたぁ、始める前からわかってるのよ! 師匠が言っていたわ。相手の力量を読めない人間は愚かだが、実力差に尻ごみをして、挑戦しない人間はもっと愚かだって!」

「……随分とまぁ、アナクロな理論だこと」


 呆れたように、小さく呟く。

 シーさんの見立てでは、カトレアには武術の才能があるし、現時点でも高い戦闘能力を有しているだろう。

 しかし、それはあくまで、一般的な範疇での話。

 あの雀蜂と名乗る女は、ハウンドの偽物ではあるが、相当に腕の立つ人物。恐らくは戦場を経験している筈だ。


 ハッキリ言って、キャリアが違いすぎる。

 雀蜂本人がカトレアと素人と侮って、油断していたから助かったようなモノで、最初から本気だったら、シーさんの助けも間に合わず、あっさりと殺され、今頃はアルトが弔い合戦に燃えていただろう。

 戦場で踏んだ場数と、得た経験の差は、普通の特訓では埋めることは出来ない。

 それが同じように戦場に出たシーさん、いや、シリウスの結論だ。

 けれど、教えると言った以上、無駄なことばかりを積み重ねるわけにはいかない。

 必勝とは言わないが、勝率を上げる方法は、無くはない。

 組んでいた腕を解き、座っているカトレアを見下ろす。


「立ちなさい」

「……ん」


 言われて素直に立ち上がるが、また同じ組手の繰り返しかと、表情は少しだけ不満そうだ。


「なんかさぁ。パァッと、一撃必殺みないな技とか、伝授してくれないの?」

「一撃必殺したいなら、急所に刃物でも刺しなさい。大抵の人間は必ず死ぬから」


 容赦の無い一言に、カトレアはグッと言葉を飲み込む。

 要するに、そんな都合のいい技は無いということだ。


「筋力や技術を短時間で高めるのは不可能よ。だから、貴女の反応速度を徹底的に鍛える。私との組手をひたすら繰り返して、速度に慣れさせるわ。相手は一撃で倒すタイプでは無いのだから、地力で負けていても、速度に対応できれば競り負けることは無い筈」


 言いながら、何の前振りも無く手刀による突きを繰り出した。

 風切り音を響かせ、飛ぶ屋のような手刀を避けきれず、軽く掠った頬から、赤い血が流れる。


「目だけで動きを追っても、一定の速度を超えた攻撃には対応出来ないわよ」


 ペロリと、頬を流れる血を舐めとる。


「感じろってヤツ?」

「違うわ。それじゃ、足りない」


 一歩踏み込み、同じように手刀を突き出す。

 ただし、今度は速度を倍にして。


「――ッ!?」


 手刀を腕で捌こうとするが、勢いを流しきれず、指先が顔面を狙う。

 慌てて、尻餅をつくようにして座り込み、手刀を避けた。

 何とも無様が恰好だ。これが実戦なら、追撃を受けて殺されていただろう。


「徒手空拳での戦闘は、先の読み合いとリズムよ。まぁ、戦いはどれもそうなのだけれど、無手の場合は如実にそれが表れるでしょうね。攻撃の予測は経験がモノを言うわ。思考の予測、動きの予測、不測の事態の予測。全ての感覚をシャープに研ぎ澄まし、戦いに集中しなさい」


 バックステップでカトレアから距離を取ると、突き出した手刀を上に向け、指先を招くように動かす。


「反応速度の底上げと、攻撃予測のバリエーションを増やす。その為の反復を、徹底的に行うわ……来なさい。その拳で戦う気概があるなら」


 挑発するような態度に、カトレアは地面を手で弾き立ち上がる。

 両の拳を胸の前で叩き付けると、構えを取った。


「上等よ。勉強させて貰うわ」


 気合を入れるよう下腹部に力を込めて、思い切り足を蹴り出すと、正面に立つシーさんに突貫していく。

 何と工夫も無い、愚直な戦い方だ。

 だが、悪くないとシーさんは僅かに頬を釣り上げて、カトレアを迎え撃った。


 そして、それぞれが準備を進める中、いよいよオークション当日が訪れる。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ