第71話 きらりとの初めて。
「……ほんと? 嬉しい」
きらりはそう言うと、何度も瞬きをした。
その目から、涙がポロポロと落ちた。
「あれ。ウチ、嬉しいのに泣いてる。なんでだろ……」
きらりは両手で拭ったが、涙はしばらく止まらなかった。
「これ、使えよ。……あまり泣かれると申し訳ない気持ちになるから、そろそろ泣き止んでほしい」
俺がハンカチを渡すと、きらりは涙を拭きながら言った。
「ウチね。そうくんが、ウチのことちゃんと見てくれた気がして嬉しかった。今までも、好きとは言ってくれたけれど、今日のが一番嬉しかった。ウチも。……わたしも、そうくんのこと大好き!!」
きらりは抱きついてきた。
「今日は本当に泊まるつもりだけど、いいかな?」
俺がそう言うと、きらりは頬を赤くして頷いた。まだ右目から涙が出ていたので、俺は屈んで、きらりの涙をペロッと舐めた。
「ひっ……」
きらりは身構えた。
「嬉し涙は甘いっていうけれど、よく分からないな」
すると、きらりも自分の涙を舐めた。
「ウチも、わかんない……。って、そうくんのエッチ!!」
涙はエッチなのか?
もしそうだったら、かなりの性癖だな。
謎のクレームだと思ったが、2人で笑った。
さて、無断外泊をさせるわけにもいかない。ホテルに入る前に、きらりに家に連絡を入れさせた。
俺も家に電話する。
呼び出し音を聞きながら思った。
『たのむ。母さんが出てくれ』
その願いも虚しく、紫音がでた。
紫音は、とても不機嫌だった。
「んで? なに? なんか用?」
別にお前に用事がある訳ではないのだが。
俺はその気持ちをグッとこらえて、優しい口調でいった。
「あのさ。俺、今日、泊まるから。母さんにそう言っといて」
「……」
「な。聞いてる? 俺、明日の朝に帰るから」
「そんな何回も言わなくても、聞こえてるっつーの!! バーカ。死んじゃえ」
ガシャン。
紫音はそう言うと、一方的に電話を切った。
はぁ。
帰ってからが憂鬱だ。
しばらく、紫音と顔を合わせないようにしようかな。
ホテルに入ると、高い部屋しか空いてなかった。きらりは、「またでもいいよ?」と言ったが、ここでケチったら男がすたる。
部屋に入ると、俺はすぐにキスをした。
すると、きらりも舌を入れてきた。
「そうくん。……すぐに欲しい」
俺は、きらりのシャツのボタンを外しながら言った。
「せっかちだなぁ(笑)」
「しょうがないよ〜(笑)」
きらりは照れくさそうに言った。
シャツを脱がすとスポーツブラだった。
きらりは口に指を咥えるような仕草をしている。
「だって、ウチ。今日、こんなことになるとは思わなかったんだもん。もっと可愛いの付けてくればよかった……」
ブラをあげると、プルンと胸が露わになった。ピンクの乳首はツンとたっていた。ブラの下の肌は真っ白で汗ばんでいる。鼻を近づけると花のような甘い匂いがした。
「どうしてほしい?」
「いじわる。ウチ、すぐ欲しいの」
きらりは普段は爽やかだから、このギャップがすごくいい。パンツに手を入れると、お漏らしと思ってしまうくらいに濡れていた。
「大丈夫? 脱水にならない? 100mlくらい出てそうなんだけれど」
「ばか……。はやくぅ。早くくれないと、ウチへんになっちゃいそう」
きらりが思いの外せっかちで、童貞の俺に相手を焦らして楽しむ余裕があるハズもなく……。
うちらの初エッチは、前戯も殆どなく、数分で終わった。




