表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
告白したら違う子でした。いまさら憧れ女子が絡んでくるんですが。〜ショートカットのスポーツ少女ヒロインが勝つための物語  作者: 白井 緒望


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/83

第55話 妹と旅行気分も悪いもんじゃない。

 

 部屋に戻って、食事にした。

 俺はさっき食べたので、お酒がメインだ。


 テーブルに惣菜を並べると、紫音がグラスを出してくれた。缶でもグラスに注げば気分があがる。


 可愛い子にお酌してもらうのって、最高だな。


 たしかに、恋愛は顔だけじゃないと思う。でも、こうして見たときに、可愛いのはやっぱり尊い。


 紫音は、小さな時から見ていて見慣れているはずなのに、可愛い。これは、他人がみたら、すっごく可愛いということなのだろう。


 お酒がまわってきたのを見計らって、紫音が質問をしはじめた。


 ラブホで何していたのかとか。

 何回したのかとか。


 だから、答えた。

 

 「紫音の顔が浮かんで(最後までは)できなかった」


 嘘ではない。

 そんまま本当でもないが、嘘でもない。


 本当は手で瞬殺されたからだったとしても、嘘ではない。


 すると、紫音は嬉しそうな顔をした。


 「わたしのこと思い出してくれたんだ……。ね、今日だけ、颯太くんって呼んでいいかな?」


 「別にいいけど」


 お酒を飲んでいたら、お腹が空いてきた。

 惣菜、少ししか買ってきてないから、コンビニにいくか。


 紫音には留守番をしていてもらって、買い出しにでた。店内をしばらくウロウロしてみるが、どうも気にいるや惣菜お弁当がない。


 「コンビニの弁当って、どれも同じ味に感じるんだよなぁ……、ってこれは」


 俺は玉子や野菜などの素材コーナーで足をとめた。最近のコンビニは近隣の八百屋や肉屋と提携しているらしい。素材はそこそこ良いものがある。


 「作るか」


 うちらの部屋には長期滞在向けに簡単なキッチンがあった。ホテルに頼めば、調味料やフライパンなどを貸してくれるらしい。


 肉や野菜を買って、部屋に戻った。


 「ちょっと作るよ」


 すると、紫音が俺の買い物袋を奪った。


 「わ、わたしが作る……」


 俺の知る限り、こいつが料理をした記憶がない。


 「できるのか?」


 「まかせてっ。わたし、実は料理得意なんだからっ」


 なんだかすごく楽しそうだ。


 こうして紫音と泊まって2人だけで過ごすのは、考えてみれば、初めてかもしれない。


 駄々をこねられて面倒だと思ってたけれど、来てよかったかも。


 しばらくソファーに座って様子を見ていたが。かなり難航しているようだった。


 覗き込むと、目玉焼きを焼いているようだったが、剥がれなくなってしまったらしい。


 紫音もまだ高一の女の子だ。

 料理できなくても、普通だよな。


 俺は、紫音の横に立って、フライ返しを持つ手に右手を添えた。塩、胡椒と朝食用に買っておいたヨーグルト、マーガリンを少し加えて軽くかき混ぜる。


 焦げつきを巻き込まないように、皿に移した。


 紫音が俺の方をみた。


 「紫音、よそ見するなよ。もう一つ作ろうか」


 もう一つのフライパンをよく熱してから、油を回し入れる。油の流れに波が見えてきたら、右手で玉子を割り、フライパンに落とす。


 左手でフライパンを振り、目玉焼きと鉄板を油で剥離させてから、一気にひっくりした。


 「鉄板と油を馴染ませてからじゃないと、くっつくんだよ」


 紫音をみると、バツが悪そうな顔をしている。

 フォローした方がいいか。


 「このフライパン、女の子には少し重いからな。難しかったよな」


 いつもの紫音なら、言い返してきそうだが、この日は違った。


 「ね。颯太くん。わたしね、違う出会い方をしてても、君のことを好きになってたと思う。そうしたら、他人だったら、わたしと付き合ってくれたのかな……もし、生まれ変わったら、他人になりたいよ」


 紫音のそれは独り言のようで、答えを求めていないと思った。


 でも、アルコールが入ってて、俺も気が緩んでいたのかも知れない。気づいたら答えていた。


 「おれ、お前のこと好きだよ。女の子として。だから、別に生まれ変わる必要なんてねーじゃん」


 紫音は目尻を下げて幸せそうな顔をした。


 「颯太くん。颯太くん。……大好き」


 そのままベッドに押し倒されてしまった。


 「ちょっと、紫音」


 「わたしの好きを受け取って欲しい……。お願い、わたしの初めての人になって」


 そう言った紫音の顔は、いつもと違って初々しくて、少しだけ不安そうに見えた。


 紫音は立ち上がると、服を脱ぎ始めた。

 

 恥ずかしそうに立つ紫音の裸体は真っ白だったが、胸元は少しだけ紅潮していた。


 紫音は、俺の服も脱がせはじめた。パンツを下ろす。すると、怒張した性器が弾かれるように出てきたので、紫音は目をまん丸にした。


 「颯太くんのおっきぃ……わたしのこと欲しがってる。嬉しい」


 紫音はそういうと、なんの躊躇いもなく口に含もうとした。



 だが、俺の脳裏には、きらりの顔が浮かんだ。


 俺は紫音の肩を持って、持ち上げた。

 紫音は不思議そうに俺の方を見た。


 さっき、コンビニでゴムを買うか迷ったのだ。でも、買ったら、きっと最後までしてしまうと思って、買うのをやめた。


 「今日は、そういうのしないって約束だろ?」


 紫音は泣きそうな顔になった。


 「それに、ゴムもないし」


 「なくてもいいし」


 「良い訳ないじゃん。紫音、まだ成長期だし、早いっていうか」


 「わたしとしたくないの?」


 「したいに決まってるじゃん。でも、まだ早いっていうか。それに」


 「それに?」


 「……それに、俺は、紫音のこと好きって伝えられて満足してるっていうか。紫音はそれじゃ足りない?」


 紫音は首を横に振った。


 「そんなことない。すっごく嬉しかった。うん、わかった。今日は、添い寝だけで満足してあげる」


 「なんか偉そうだな」


 「変態シスコンおにーちゃんは、ツンデレの方が萌えるでしょ?」


 「はは。たしかに」


 おれは紫音を抱き寄せて、そのまま寝た。裸の紫音はほどよく暖かくて気持ちよかった。


 

 「んっ……んん」


 夜中、紫音の喘ぎ声で目が覚めた。

 俺の胸に顔を埋めて、もぞもぞしている。


 親しき兄妹にも礼儀ありっていうしな。

 気づかないふりをしてやるのが優しさだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ