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天まで届く  作者: ラズリ
5/12

侵入者

城の屋上で大きな鳥は周りを見渡した。黒い、カラスにしては大きすぎた。


翼を広げ、身体に巻き付けた。黒い竜巻が回転してるよう。


「ふぅ、こっちのが動きやすくていいぜ」


人間に翼が生えた姿。翼が黒く、悪魔のようにも見えた。


「狙いのもんがこの真下ってらしいし、ぶっこわしゃあいいんだが……」


腕を組み、目を閉じて考えた。


「ツヴァイとドライはまだだしのんびり行くか」


黒い翼を持った悪魔が城内に侵入した。


「何だお前!」


「死ねよ」


兵士の心臓を右腕で一突き。引き抜き、腕についた血を舐めた。明らかに異常だ。


「ショータイムだ」


城の中で不吉な笑い声が響いた。

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