熱中症対策とコレラにはアレだよね!
熱中症予防とコレラでの対策のために経口補水液を普及させようと思った私の前に立ちはだかった大きな問題は砂糖が高価なことでした。砂糖は奈良時代に伝わってからずっと貴重な薬扱いで、庶民が口にする入るようになったのは江戸の終わり頃となるので、この村でも砂糖は貴重品でした。対策としては、武蔵国までの暖かい地域でサトウキビが栽培できるので徳川吉宗の時のようにサトウキビの栽培を奨励したり、九州北部より寒い地域で栽培可能な甜菜を栽培して砂糖を作ったりすることが考えられます。甜菜の場合はサトウキビよりも砂糖を作る工程が複雑になるので、砂糖を作る工場を設置する関係から、現在の日本では北海道でほぼ100%の割合で甜菜が作られています。このように日本国内で頑張って砂糖を作っていても、実は現在の日本でも砂糖類の自給率が34%程度という問題があるのでした。
東南アジアのような環境であればサトウヤシの樹液を煮詰めてヤシ糖、カナダのような環境であればサトウカエデの樹液を煮詰めてメープルシロップを作れるのですが、どちらも私の周辺では見つけられなかったので残念です。あの尊敬してやまない有名な19世紀末のプリンス・エドワード島では砂糖をたくさん使ったお菓子などが登場するので、なんとしてもこの世界で砂糖を安く多くの人々に提供できるようにしたいと思っています。
糖尿病の方のために羅漢果やステビア、及び、タウマチンやモネリンなども増産できるようにしたいと思っています。ステビアは前世の魔王時代に国立衛生試験所の薬用植物栽培試験場で栽培して高品質にした物を量産できるように研究を続けてきたので非常に多く量を異空間収納に納めています。ステビアの種まきや挿し木の時期は終わってしまったので、来年により仲良くなった村の皆さんと一緒に育てていきたいところです。
塩作りで懇意になった方々や子供たち、そして、甘味が好きな方たちに手伝って貰いながらサトウキビの育て方を学んで貰いました。収穫が一年半後と長いので、それまでのお礼は異空間収納に納めていたステビアの粉末を冬の時期にお渡しすることにしました。夏はウリやスイカなど、秋は焼き芋や干し芋などがあるので、冬にステビアの粉末を使いたいみたいです。麦芽あめは材料が手に入った時に作っていますが人気があるため直ぐになくなってしまいます。
当面は異空間収納にある砂糖を使って経口補水液を作ることにしました。水1 L、砂糖40 g(または1歳以上ではハチミツ)、塩3 gに好みの果汁を加えて作ります。この分量で作る場合は、果汁をレモンとしたときは50 ml程度まで、グレープフルーツにしたときは100 ml程度までにしています。将来、塩と砂糖が安価で安定的に供給できるようになったら、経口補水液用の専用のカップとスプーンを作って皆さんに配ることも考えています。
多くの方々に爪でチェックする毛細血管再充満時間(1.5秒で黄信号、3秒以上で赤信号)とお手洗いでの尿の色で判断する方法を伝えて、定期的に木陰の涼しい場所で休憩して水中毒を避けるためにひとつまみの塩を入れた水を飲んで貰うようにしたり、チェックで問題があれば経口補水液を飲んで貰うようにしました。
特にお子さんを持つ方には、子供の胸の部分の温度は地面からの輻射熱などの影響で大人の胸の部分の温度よりも7℃は高いと思って貰い、そうして予測した温度が42℃を超えいたら直ぐにでも日陰で水分を摂取して涼んで欲しいと伝えました。水中でも熱中症の危険はあるため、水温と気温の和が65℃以上の場合は水泳を中止して貰うこともお願いしました。
現在の経済を支えている方々が若いときの最高気温の平均は26℃でしたが、現在は34℃であり、さらに悲しいことに気温は年々上昇していく傾向にあります。地域によっては朝と昼の温度差が十数度と大きいと体が順応できずさらに危険な状況となるので、このような知識がないまま子供を見ていると子供の命が失われてしまうことがおきてしまいます。
私は、体調や機嫌が少しでも悪くなれば直ぐにでも木陰で休んでもらい、何か作業をした後はいつもより早めに切り上げて涼しい場所で十分にクールダウンしてから帰るようにして大切な命を守っていただくようにしてもらうことを教育者の皆さんや保護者の皆さんにお願いして周ったのでした。
後日談
熱中症への対策がなされる地域では脳梗塞や心筋梗塞の発症率がそうでない地域と比べて低いことが知られるようになると孫を持つ多くの高齢者が対策を取るようになったと伝えられています。
[1] 杉本明ら「砂糖の絵本」農文協
サトウキビや甜菜で砂糖が作られる前は、砂糖の代わりに、ウリ、干柿、干イモ、ハチミツ、麦芽あめ、甘酒などが食されていた。徳川吉宗によってサトウキビ栽培が奨励され多くの地域で作られるようになった。北は武蔵国(現在に埼玉県、東京、神奈川県)までサトウキビが作られている。
[2] さとうきび栽培指針
https://www.pref.okinawa.jp/site/norin/togyo/kibi/mobile/saibaisisinh26-3.html
[3] 麦芽水あめをつくろう~作物研究センター
https://www.youtube.com/watch?v=o5r4yDMsWxc
[4] 麦芽あめづくり
https://www.ruralnet.or.jp/syokunou/201011/01_1.html
[5] 経口補水液の作り方
https://saiwaihp.jp/kenkoujyukuch/contents/contents/ors.pdf
[6] 第2回 脳梗塞は「夏」に最も多い!重要なのは熱中症と同じく水分補給&「ACT-FAST」
https://www.sankikai.or.jp/tsurumaki/disease/reha/reha2.html
[7] 暑い季節に注意!脱水症状が引き起こす心臓病を予防しよう
https://www.cvi.or.jp/9d/733/
[8] 子どもの予防可能な傷害と対策
https://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=23




