『二葉亭四迷、と言われても』・・・『詩の群れ』から
『二葉亭四迷、と言われても』・・・『詩の群れ』から
㈠
俺は二葉亭四迷の、二の舞は踏まない、だろうだ。
そうか、で、何になるつもりなんだい、だろうだ。
勿論、俺は俺を踏み外さないさ、勿論、くたばってしまえ、と言われてもね。
成程な、しかし、それならば、二葉亭四迷じゃないか、だろうだ。
㈡
そこの齟齬が問題なんだよ、くたばってしまえ、って言われても、俺は二葉亭四迷じゃないよ。
そうだろう、そんな実感は、イントロに相応しいだろうだ、だろうだ、え?
だな、大笑いして、二葉亭四迷を、飛び越えるのさ、だろうだ。
そうなんだろう、雨の日の水たまりの様な、二葉亭四迷だな。
㈢
しかし、俺は敬意は忘れないよ、二葉亭四迷、と言われても、言文一致体だからね。
其処なんだよな、素晴らしいリスペクトを踏まえて、俺は二葉亭四迷に言うよ、くたばってしまえ、ってね。