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第七話 オッサン奴隷を買う

「では次は、タイトル通りに奴隷を買いましょう」


リルラは腰に手を当てて胸を張る!

なんだよタイトルって?


「奴隷とか買うのはちょっと抵抗が少しあるな。金銭で人身売買するのはね、俺が住んでいた異世界の日本には奴隷という制度が無いから。あまり良いイメージがないんだよね」


なんか人権無視をしていてちょっとね。


「なにを言っているのですか?地球上で奴隷が無くなったことは一度足りともないのですよ?それと日本は昔からの奴隷大国ですよ?沢山のブラック企業で低賃金で過酷な労働しても、全く文句言わない奴隷体質の社畜がたくさんいるでしょう? それをしても悪いと思わない日本人が今更なんですか? 人身売買は戦前まではごくごく当たり前にしていた事でしたよ? 公にはなってませんが人身売買ぐらいは裏では今もしていますし、戦争した時は他国を占領したらその国の人とかを労働奴隷として自国に連れてくるぐらい普通です。たった戦後90年足らずぐらいで平和ボケして、罪悪感を感じるのがおかしいです。まあ……おかげで連れてきたその労働奴隷が経済的に国を裏から牛耳ってくるようになっていますけど! 」


「えっ?……てかなんで地球の事とかがわかるんだよ?」


今まで社畜として働いていてわかるけど、確かに奴隷体質はわかる。でもなんか絶対に聞いてはいけない所を、つついたような気がする。


「私の神鑑定眼EXスーパーウルトラリミックスは、ご主人様の事も、元の世界の事も全て丸っとお見通しです!これ以上語るとヘイトが集まりすぎてに殺人予告をされそうなのでやめときます!」


「そーしてください」


俺は本能的にこの事はこれ以上関わるのはヤバイと感じた。関わってはいけないと……。



***************************************************



「旦那、奴隷をお求めですか?」


身なりがいい中年の男が、中から出てきた。


「うん見せてもらえるかな?」


俺的には奴隷はなんでもいいので、リルラが納得する奴でいい。

流石に俺を無視をしたりするような、勇者達みたいなやつはいらないけどね。

奴隷だからそれはないと思うけど……。


「こちらへどうぞ」


連れられて小屋奥に進むと、裸の男達の足に鎖がつながれて並んでいる。

奴隷だから目が死んで空を見つめている。


「女の子は?」


リルラがそう聞く。


「女はうちでは今は扱っていないですね」


「なぜ!?奴隷は女でなくて何の意味がある! 」


リルラは食い気味で言う。


「うーん女は基本、売春宿(風俗)で買い取ってもらいますし、それと女は奴隷として人気がないのですよ」


「なぜ? ムフフなことをするために、奴隷は女しか必要ないに決まっているだろう!? こんなむっさい男達なんかいるか! 」


リルラが奴隷商の男につかみかかるようにしている。

俺はリルラをやんわりと引き剥がすと、男に謝る。

口は噛まれるから、手で塞がないようにしないとな……。


「すみません、ちょっと奴隷を持っていない所から来た田舎者なので……」


「珍しいお子さんですね……女の子でそう言う子は初めて見ました」


かなり驚いているわ!そりゃそうだよな……。


「すみません」


偶然にも化けた男は、同じ金髪なので親子に見られるみたいだ。


「まあいいですよ、確かに女目当ての人もいますからね。そうですけどうちは今は仕入れていないんでね。女は基本人気なくて止めたんだよ」


「なぜ?女の子は性奴隷としているでしょう!」


リルラがそう言う。


「男の方が肉体労働させるのに便利だからね。女を性目的の奴隷として飼うよりも、売春宿(風俗)でしたり借りてきた方が、綺麗だし手間がかからないからねぇ……大体女は化粧しないといけないでしょう? あれも馬鹿にならないしな……うちも昔は女を扱っていたのですが、女が思うように売れなくて困りましたからね。真っ先に売春宿に売った方が金になっていいです」


奴隷商の男はしみじみという。


「ぐぐぐっ……なら獣人の奴隷は? エルフの奴隷は? 」


リルラが俺の腕の中から、身を乗り出して言う。


「獣人? エルフ? 滅相もない! 俺らよりも力がある獣人なんかは捕まえられないし、真っ先に殺されてしまう。特にエルフなんかは魔法もすごいし、大体手を出したのが見つかったら、エルフにその国ごと滅ぼされまさー……奴隷商ギルドではエルフだけは絶対に手を出したらいけない。と、されてますよ。根本的に人がエルフに勝てる訳がない」


「なんだって~~~~」


リルラその場に崩れるように膝まづく。


「お嬢ちゃんは本でも読んだのかい?それはおとぎ話の中だけだよ、現実は厳しくてね。実際には獣人なんかに会ったら、人なんかは捕まって食われる。エルフの場合は人間を軽蔑しているから、会った瞬間に即殺されちゃうよ」


肩を抱き、ぶるぶると震えるようにする。このことは奴隷商人とってはよほど怖いことらしい。


「はぁ~エルフは人の数で押し切れるのでは? 」


「お嬢ちゃん、エルフの魔法は凄くて町の一つぐらいは簡単に潰すし、魔力がなくなったら弓や剣で攻撃してくるんだよ。人にどんなにスキルがあってもエルフの魔法にはかなわない」


「なら獣人は馬鹿だから人の知恵で捕まえたりは?」


「無理無理、魔物よりも頭がいいし、そもそも獣人なんかは奴隷として役に立たないよ。人間を襲って喰うような奴らどうするの? あんなおぞましい姿見るだけでも怖いよ」


「見た目が人間と同じで、耳だけが獣耳で尻尾が生えているだけでは? 」


「なんだいそれは? 変なおとぎ話だね? 獣人を見たことあるけど二足歩行するだけの獣だよ? 人と同じわけがない」


「なんだってぇぇぇぇ」


リルラは絶叫した。




***************************************************



「もう諦めようよ」


「いや、エルフと獣人はあきらめたけど幼女か女の子は絶対にいる」


リルラが諦められないらしく、何軒もの奴隷商人の所を回る。


「よ、幼女はいる……? 」


「幼女?あー幼い女の子?。もちろん貧しい家庭が真っ先に売るのが女の子だからいるのはいるけど、元々から仕入れたらすぐに定期ルートで、売春宿に売る契約がほとんどだわ。売春宿に行けば売ってくれるかもよ……でも可愛い女の子はほとんどが、貴族が買い占めるからね」


要は幼い女の子は可愛ければ貴族が青田買いで買い占める。そのまま美人に育てばメイドになり、ブサイクならば売春宿に戻るそうだ。


「なんだってぇー奴隷で買った幼女を優しくし、食事を与えると懐き、一緒に寝たいと言うイベントはぁ? 」


リルラが雄叫びを上げる。


「リルラそろそろ黙ろうか」


これ以上は、俺がロリコンに思われる。

そうでなくてもリルラと言う少女……ロリコンの対象連れているから、周りからそう思われてそうでビクビクしているのに……。



***************************************************




それで……売春宿……。


「ブサイクな女の子ばっかやん!」


リルラが怒る。

売れ残りの女の子だから微妙な感じ女の子ばかり。俺からしてみたらそれなりに可愛いと思うけど、リルラの希望とは違うらしい。

俺がそれでもいいよと言っても、リルラは絶対に認めない。


「もう売春宿は駄目ですわ、原点に戻って奴隷商人から当たります」


何気に燃えだしたリルラ。


「童貞の俺にしたら、逆に男の方でいいと思うけど……。女の子となんて会話が続かないと思うから……。」


俺的には話相手になってくれるだけいいので、俺の希望の奴隷は男がいい。

……てか、女の子とは話したことないから絶対に男がいい。

百歩譲って、リルラの暴走を止める相手になってくれるなら、ブサイクな女の子の奴隷でもなんでもいいんだけど……。


でもそんなことをリルラに言ったら……。


「ご主人様はホモか!男なんか入れてどうするのですか!むっさいオッサンとかガチムチの奴隷なんかどの層に需要がある!なろうテンプレ作品を読んでいる童貞どもに、ストーリー評価を1にされちゃうわ!ボケッ」


と……滅茶苦茶キレられた。だからリルラの好きなようにさせる。

……てか怖いもん。




***************************************************


そして奴隷商人の店とかいろいろと回る。

そして5件目。

俺は疲れてなんでもよくなっているが、リルラが諦めない。


「それならこちらのはどうですか?」


そう言うと奴隷商人は、俺達を奥の部屋に連れて行った。


「これはどうですか?実は病気もちなのでお安くしますよ」


そこには全裸の15歳ぐらいの少女と、リルラより年下に見える5歳前後の少年がいた。

二人とも茶髪で、顔は二人ともまあまあ可愛い感じだ。


ただ二人は目は窪み痩せていて、ぜえぜぇと息をしている。


「こいつらなら二人合わせて2000ギルでもいいよ、駄目なら処分しようかと思っているぐらいだ」


奴隷商人はあっさりと言う。


「し、処分って?」


「いらないから、次の仕入れの時に森で捨てて、魔物にでも食わせるよ。治療費も馬鹿にならないしな」


うわー!えぐい。


「ご主人様、これらを購入しましょう!」


リルラが俺に耳打ちをする。


「えっいいのか?」


病気持ちでもいいのか?


「はい、ご主人様の能力を持ってすれば、お買い得です……でも値切ってください」


値切るのは値切るんだ。


「もっと安くならない?病気持ちならすぐに死ぬ可能性あるし、大体捨てるつもりなら100ギルでもいいだろ」


「えーそれは流石に無理だ! なら1800ギルは?」


「高い!200ギル」


「勘弁してよ旦那!では……」





……なんだかんだで1000ギルになった。

奴隷としては格安なんだろうが、二人分の命がこの値段で買えるのが怖すぎる。


「ではこれに契約完了と……」


俺が紙にサインをすると書類を渡してくれる。


「契約魔法が付いた奴隷首輪は!」


リルラがそう横で騒ぐ。


「そんなものがあるわけないでしょう。首輪がいるならご自分で購入してくださいね」


あきれたように言いながら、奴隷商人は杭につながっている鎖を外し、二人の足環を外す。

二人とも病気で体力がないのか、なかなか立ち上がれない。


「こほこほ」


二人とも乾いた咳をしている。全裸のせいで、体力が落ちているのかも知れない。


「こいつらは姉弟だから、仲はいいですよ!」


どおりで顔がよく似ている。


「服はないのか?」


全裸はいくら何でも可哀想だ。


「流石にこの価格では服のサービスはないですよ、まあ奴隷なら裸で歩いても誰も何も言いませんよ?まあ多少は見られはしますから、気になるなら一枚60ギルで売るよ」


流石に裸は可哀想なので購入してやる。麻で出来たような目の粗い袋に、頭と手が出る穴が開いただけのような服だ。

値切った分、服をぼられたような気がするが仕方がない。


外に出ると二人ともフラフラしている。歩くのも辛そうだ。

大丈夫か?


「ご主人様こちらに! 二人もこっちに」


例にもよってまた建物の物陰だ。


「この二人の病気は大丈夫か?」


リルラに聞く。


「二人は生死に関わる病気にはかかってます。ご主人様の世界でいう肺結核ですね」


「肺結核ってヤバイじゃん」


薬のある現代なら今では大したことが無いけど、こんな未開の世界だと人に伝染しまくるし、かなり危ない病気だ。

金はただで入ったようなものだから、損とまでは思わないが、このまま死なれるとかは嫌だぞ。


「ご主人様。この二人を収納してください」


えっ収納?驚く俺を、不安そうに二人が見つめる。


「大丈夫だから安心して」


そう言ってから収納する。

このまま魔物みたいに解体したら死んでしまうから、気をつけないといけない。


「では、二人のステータスを確認してください。


リルラの言ったように画面を呼び出す。


ライラ 

年齢  14

レベル 1

体力  2/89

魔力  35/99

力   8

魔法  なし

スキル なし

称号  レイ所有の奴隷 

状態  病気【結核】 汚れ【垢】

装備  ズタ袋の服



アベル

年齢  6

レベル 1

体力  1/72

魔力  35/80

力   5 

魔法  なし

スキル なし

称号  レイ所有の奴隷 

状態  病気【結核】 汚れ【垢】

装備  ズタ袋の服


おおっステータスが見えた。やっぱり結核になっているし、垢で汚れていた。

確かに二人は臭かった。


「では、その項目を触ってカスタマイズしてください」


「えっ?ステータスがいじれるのか?」


「そう! これがご主人様の異空間収納の第二の能力のステータスのカスタマイズ(改造)ぅぅぅ!」


「ステータスを自分勝手に変えれるのか?」


それってすごくないか?


「はいぃぃぃぃぃ、そしてぇぇ第一の能力はプロセス(加工)ぅぅぅ! それは材料さえあればなんでもつくれるぅぅぅ能力くぅぅぅ」


ノリノリで言うリルラ。


「てか、格闘技大会のアナウンスみたいな呼び方はやめて欲しい。」


コホンと咳をしてから真面目な顔になる。


「はい、では普通に説明します。ご主人様はステータスをいじってレベルアップからスキルまで付けれますが、スキルはご主人様の持っているスキルしかつけるのは無理になります。ついでに二人にはご主人様に絶対服従と言う称号を書き込んでください。そうすれば絶対に逆らいません」


「そんなこともできるのか?」


自分に従わせることが出来るなんてすごいぞ。


「はい、初めから使っていたら勇者達なんか目ではなかったです」


それを言うなよ!自分でも黒歴史なんだから……。

言われるがままに、目の前の画面をいじって、いろいろとカスタマイズ(改造)していく。



ライラ 

年齢  14

レベル 50

体力  1500

魔力  1900

力   100

魔法  火魔法 

スキル 言語能力 体力回復 異常状態無効

    魔力操作 魔力回復

称号  レイ所有の奴隷【絶対服従】 

状態  健康

装備  ズタ袋の服


アベル 

年齢  6

レベル 50

体力  1800

魔力  1000

力   150

魔法  風魔法

スキル 言語能力 体力回復 異常状態無効

    身体強化 敏捷 

称号  レイ所有の奴隷【絶対服従】

状態  健康

装備  ズタ袋の服


汚れも取ってやったが……。


「魔法やスキルが入らないのがあるし、レベルは50までしかあげれなかった」


「魔法とスキルは本人の適応とか受け付ける体質もありますから、全部は無理です。この世界の普通の人ならスキルのスロットが5なので、どんなに入っても5つまでですね。そのスキルのサイズによってはもっと少なくなったりもします。そして新たに入れたいならスキルを消さないと駄目ですよ。どんなに上げてもレベルは50までが限界ですね」


「俺にはスキルが沢山使えるし、レベルが50超えているけど?」


「ご主人様は異世界人(稀人)なのでスキルはいくらでも入りますし、レベルの上限はもっと上ですよ」


へぇーでもこの能力は凄いな。レベルを上げるのに魔物を倒さなくてもいいのは便利だ。


「もう二人を出していいのかな?」


「いえいえ、項目をセーブ(保存)してください。そうしないと元のままです」


「そうかここだなセーブ(保存)と……」


【上手に出来ました】


その表示が現れた瞬間に、全身から力が抜けていき、意識が遠のいていく。


「あっ言い忘れてましたが、カスタマイズ(改造)は魔力をかなり使いますよ。二人分のレベルアップとスキル付属までしたら、ご主人様の魔力のほとんどを奪って意識が無くなるかも?てへぺろ」


リルラは舌を出してペ〇ちゃんのような顔をした。


そんな重要なことは、もっと早く言えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……!

……そう思いながら意識が無くなった。



テンプレ

*奴隷

*エルフ

*獣人

*奴隷契約首輪

*奴隷幼女を解放して飯で懐かせてベッドでムフフ

*奴隷女

*ヘイト


あえて幼女ではなく少年にしました。

幼女目当てだった人ごめんなさい。

感想に希望があれば幼女でもなんでもバンバン出していきます。


面白かった!続きを読みたい!更新頑張れ!

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