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極小啓蒙 其の壱  作者: りれいく
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死の門

 は、初めて小説を書くので緊張しております。えとですね、私、りれいくはガキです。中二です。この春中三になります。勉強しろってことですね、はい。

 なぜこの小説を非凡な内容にしたかと言うと、その、大好きなんですよそういうのが。麻薬とかやってる人とかしか見えない世界を「ねこぢるうどん」で堪能したりだとか、ユーチューブで人間標本博物館の展示物見たりだとか。あと、あまり言うものではないのですが、私霊感がありまして。自慢じゃなくてむしろ嫌なのですが、せっかくのものなのでなにかに活かせればと思いこの作品を書きました。

 未熟者ですがどうぞ宜しくお願いします!…これってあとがきに書くべきものだったかなあ。

 右手がずっと波打っている。熱い。熱い。

 耐えきれないほどの痛みと熱さが呼吸をも拒もうとする。まるで喉になにか詰まらせたようで、息をするたびにヒュウヒュウ音がなる。

 そうしている間にも傷口は火山のごとく血を吐きだしている。トロトロとうざったらしいほど時間をかけながら腕を下っていき、新たな血だまりをつくる。

 頭と背中は対照的に氷のように冷え、汗をびっしょりとかいている。

 脚が、膝が、視線が震える。

 見えるのに、視えなくて。聞こえるのに、聴こえなくて。自分はここにいるのに、感じられなくて。

 気づけばあの、まどろみの中のようなフワフワした感覚が後頭部からヂリヂリと体を蝕んでいく。なのに驚くほど速いスピードで状況を整理している自分がいた。

 

 私は今夜死ぬ。遺書も書いた。荷物もきちんとまとめた。全財産も日付をまたいで下ろしてきた。あとはなにがもれている?とにかく熱い。眠い。もう私はそろそろ死ぬんだ・・・。


 視界こそすっかり暗い瞼の裏に収まってしまったものの、神経は異常に研ぎ澄まされていた。今なら世界中の動きが感じられる。地球の自転が感じられる。でもその地球に自分はいない。

 人は5秒ごとに死に、15秒ごとに生まれるという。その前者に自分が含まれるのなら自然の定理は守れた。何も問題は無い。

 指の先がしびれ、反応が鈍くなる。冷たくなる指とは逆に、腕だけが熱を発し、休まずに深紅の体液を垂らしている。

 ふと目に汗が入ると瞼が痙攣し、眼球がぐりんと回り始めた。薄眼を開けた瞼の隙間に、たまにのぞかせる擾乱の瞳が生命の危険を誰かに伝えようとする。

 そう。そこにはいないはずの誰かに。

 本来いてはいけないなにかに。

 気づけばそれに語りかけていた。

「私の死は世界を永久の平和に導きますか?」

「もちろん」


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