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闘神の子  作者: ありり
神々の戦争
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新たな闘神の誕生

そこに立っているのは――


ホープの知っている人ではなかった。


花園で優しく微笑んでいた奥方様でもない。

抱きしめてくれた母でもない。


そこにいるのは。


時の神。


神々すら恐れる存在。


時間が歪み、空が割れている。


その中心に立つ母は、静かに微笑んでいた。


だがその笑みは。


あまりにも冷たい。


神々が叫ぶ。


「やるしかない!!」


雷の神が雷を落とす。


炎の神が炎を放つ。


水の神が大地を押し潰す波を呼ぶ。


風の神が空間を裂く。


神々が一斉に。


総攻撃を仕掛けた。


世界が揺れる。


だが母は動かない。


ただ微笑んだ。


そして言う。


「いいよ」


優しい声。


まるで遊びに誘うように。


「たくさん」


目を細める。


「苦しむ姿を見せて」


その瞬間。


手が動いた。


時間が裂ける。


空間が崩れる。


神々の攻撃が。


すべて止まる。


雷が空中で固まる。


炎が止まる。


風が凍る。


次の瞬間。


母が軽く腕を振る。


薙ぎ払った。


轟音。


神々の体が吹き飛ぶ。


雷の神の体が裂ける。


炎の神が地面に叩きつけられる。


神々が絶叫する。


「な……」


「強すぎる……!」


母はゆっくり歩く。


微笑んだまま。


「もっと」


小さく言う。


「苦しんで」


その姿は。


完全に――


神だった。


そのときホープは走っていた。


闘神の元へ。


「父さん!」


膝をつく。


そこには。


動かない体。


闘神。


胸を貫かれたまま。


ホープの手が震える。


「……くそ」


歯を食いしばる。


「母さんを……」


振り向く。


暴走する母。


神々を壊している。


「止めないと」


拳を握る。


「母さんが」


声が震える。


「母さんが壊れる……!」


そのときホープの手が闘神の胸に触れた。


次の瞬間。


ドクン


衝撃。


ホープの体が震える。


闘神の亡骸から。


光が溢れる。


神の力。


闘神の力。


それが――


ホープの体へ流れ込む。


「……っ!」


視界が揺れる。


体が熱い。


力が暴れる。


そのとき声が聞こえた。


低く。


優しい声。


「ホープ」


ホープの目が見開く。


父の声。


闘神の声。


「彼女を……救ってくれ」


「……!」


胸が震える。


「父さん……?」


声は続く。


「俺にはできなかった」


「だが」


「お前ならできる」


最後に。


静かな願い。


「頼む」


声が消える。


次の瞬間。


力が爆発する。


ホープの体から。


神力が噴き出す。


闘神の力。


時の力。


二つが融合する。


大地が震える。


空が割れる。


神々が振り向く。


「……何だ」


「また神力!?」


ホープが立ち上がる。


目が変わっていた。


闘神と同じ目。


そして体から溢れる力。


神々が震える。


雷の神が呟く。


「……闘神」


だがそれは闘神ではない。


それ以上の存在。


ホープが剣を握る。


闘神の剣。


ゆっくり空を見上げた。


その声は、

闘神に似ていた。


低く。


強い声。


「……母さん」


そして神々を見る。


「俺が止める」


その瞬間、

ホープの神力が完全に覚醒する。


新たな闘神が誕生した。

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