045.神社(12)
探偵事務所に向かっていると、後方に光柱が・・
しばらくすると、大地が揺れているみたいだった、大地震?
飛んでいるとよくわからないので開けた所に着陸してみる。
着陸時に軟着陸出来なかった、立って歩けないほどの揺れだ・・
ドウさん達大丈夫かな?
カー子に付けたナノゴーレム経由で、状況を確認してみる。
〈やった、これで更に遅れても大丈夫だ〉
ドウさんの声みたいだ。
交通は寸断された様だけどみんな無事みたいだ。 震源地からは少し離れていたようだ。
ここで迎えに行ってしまうと彼が遅くなった理由付けに困るだろう。
でも物資は必要なはずだ・・・
ちょっと戻って食料だけ渡して帰ろう。 余り持ってないけど。
私のマジックバッグには・・キャットフードと肉・・
あっヒメちゃんのマジックバッグには人間用のもたくさん持っていた。
彼は道場支部の復興支援をするという名目で残れば良いだろう。
地殻変動で龍脈に変化があって封印が解かれたのは確実らしい。
そうすると他の封印場所でも同様のことが起こる可能性は否定できない。
大陸プレートの境目・・・日本って全部じゃん。
やはりこういう時は全国規模の組織、警察に委ねるしか無い、弱小探偵社の仕事じゃない気がする。
いや、今までの仕事もなんか場違いな気がする。
私達は迷い猫・犬の仕事が身の丈にあっている。
のんびり探偵と社名を変更しようかな。
・・・・
などと考えてたんだけど
突然不幸という名の署長がやってきた ・・名前はなんだけっけ?
「みゃーちゃんお願い、捜査に協力して」
と、頼まれてしまった。
「猫・犬の捜索ならお任せ下さいにゃ」
違うらしい、どうやら各地からキメラの情報が上がっているのだとか。
「そういうのは専門の業者にお願いしたほうが良いのでは? 陰陽師とか」
「警察から陰陽師には正式に頼めないのですよー」
そうか、非公認組織だしね。 探偵なら問題ないのか?
「民間強力って事で良いんじゃないのかなあ?」
「実は上層部に代々の申し送り事項があるらしく、それだけは認められないそうなんだよ」
「調査だけなら専属アドバイザーとして協力しますけど・・
私達って戦力不足ですから」
実はそんな事は無いけど、悪目立ちしたくはない。 警察のプライドってもんがあるだろうし、捕縛に関しては任せる事にした。
「あと、資金が要る、私達が陰陽師を使うのは良いんですよね」
「目を瞑ろう」
何と言っても捜索に関しても人手が足りない。
私達が警察を使うわけには行かない・・主にプライドの問題で。 誰がネコの指示なんかに従うものか。
って思ったらそうでもないらしい。 一日署長をした時に実力が認められているらしい。
恐らくは嫌いな上司に命令されるよりも、可愛らしい猫ちゃんに命令されたほうが良いとか思っているに違いない。
そうなると、従う者のプライドではなく、上司のプライドだろう。
という事は・・・費用に関しても協力して貰えることになった。
部下のプライドのためだとか言っていたが、絶対に違う、自分のプライドのためだ。
署長は違うみたいだけど。 署長は私が活躍するのを見たいみたいだ。・・完全なネコ派だね。
そうすると、猫派、犬派、ヒメちゃん派は味方の様だ。
残念ながらカラス派は居ない。 カラスは隠密だからそれでいい。




