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みゃー探偵社  作者: ぽしょなれ


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041.神社(8) 陥没穴

翌朝、私達は道場の支部の敷地内に開いた陥没穴調査のために集まった。


底は暗くて見えない。 ヒメちゃんが小石を投げて落ちた音が返ってくる時間で計測してくれた。


2秒 ・・・約20メートル。

 

√(2h/g)+ h/v=T  v:音速 g:重力加速度 T:時間 h:高さ


を解けば良いらしい。


まあ浅いところなら (h=(1/2)*g*T^2 ) で良いだろう、どうせ正確に時間測れないし。


ちょっと猫には難しい計算だ。


「じゃあね。」


と言って私達はふわっと浮いて底にゆっくり降りていく。


「おいこら待て」


ドウさんはロープの端を固定して、ハーネスを付けぶら下がって降りていく。


・・・登る時大変だろうな。


私達にはロープ降下なんて事は出来ないので、主にもらったスーツはとても有用だった、ありがとう主。


苦労して降下いるドウさんを見ながらゆったりと底に降り立った。


「お前らずるいぞ」


ドウさんはまだ半分ほど降りたところ


「式神に降ろしてもらったら?」


「ハトやカラスじゃ無理だろ」


「ほら、妖怪さんがカラスを沢山連れてロープで吊って・・・」


「1羽1キロ持ち上げられるとしても、吊るロープも重いし数十羽も式神を操れるかぁっ!

 そんな事出来るの当主ぐらいだぁ」


なんだ駄目らしい。


当主なら出来るのか、やっぱ当主が来てくれたら良かったのに。


「お前ら僕を持ち上げられんのか?」


「「嫌だ」」


「嫌だ、って事は出来るんだろ、えっ?」


「「嫌だ」」


「よしっ、分かった1万円出そう。 富士山で降りられなくなっても馬で降りられるだろ・・ほら」


「「私達は馬じゃなぁーい」」


「わかったわかった、2万円でどうだ?」


「「はーい」」


粘ってみるものだ、


結局私達が降ろしてあげたので、ロープとかが色々無駄になった。


陥没穴の底に着いた。ホールになっていて土砂が溜まっていた。


陥没したと言っても上の一部が埋められていただけの様だ、土砂は多くは無い。


そこからまた横に通路が伸びている。


今度は全員懐中電灯を持っている。


側溝には水が流れている。 ちゃんと排水を考えてるんだな。


50メートルほど進むと広い部屋に出た。


「封印の祠がたくさんある・・・」


ここは封印のための施設のようだ。 等間隔で整然と並んでいる・・100以上あるな。


「この封印で長い年月閉じ込められるなら、宇宙旅行に利用できないかな」


「それは無理だ、ここは龍脈の真上に位置している、

 そこから封印の力を注ぎ込み続けなければ維持できない。


なるほど主なら出来そうだ。


「あっ、これ壊れている・・」


ひとつ壊れた祠があった。


つい最近壊れたらしく跡が新しい。


何故壊れたんだろう?


龍脈が変化した?


「ドウさん、何故壊れたと思う?」


「この祠の下には龍脈の流れが無い

 他の祠も減少している、龍脈の流れが変わったのか・・」


「ひょっとして大地震が近いとか?」


「可能性はあるな」


「それより他の実験体も復活するんじゃ?」


「不味いな」


「ここの施設から出られる能力があるなら、埋めても駄目かもしれないわね」


「主に焼却処分してもらうにぁ〜」


どうせ、今の道場の人たちでは対処できないだろうし、放って置いたら大惨事になりかねない。


ここは始末するとして、外に出てしまった1体の処理が必要だね。


「僕はここに残る、封印術式のコピーだけ取らせてくれ、

 明日迎えに来てくれるか?」


「祠からキメラが出てきたらあなたが死ぬわ、そしたら2万円もらえないから、先に払っておいて」


「わかった、わかった、持ち逃げするなよ」


「もちろん、こんな祠を残して置く様な奴らの仲間ではありませんよ、私達は」


陰陽師の末裔などに言われる筋合いはない。


「わかったわ、帰れ」


「「はーい」」

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ジーンが暇つぶしに始めたエラン探偵社の飼いネコ、みゃーちゃん視点の物語を書いています。
みゃーちゃんが探偵になって、主であるジーン達の助けを得ながら活躍します。
『ぽしょなれ異世界』 URL https://ncode.syosetu.com/n9487jk/
545.御神幸(245) ミルナリア帝国(65) エルナミア防衛軍(16) 移動中(3)
に登場する猫ちゃんのスピンオフです。
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