039.神社(6) ニューアイテム
ところで、私は最近ちょっとバージョンアップした。
主がヤタを連れて来た時、みゃーちゃんもバージョンアップしよう。
って言って渡されたアイテムが有る。
『なんちゃってキメラスーツ』というらしい。
私がそのスーツを着ると。・・・背中には羽がついている。 ・・・魔力で飛ぶので偽装用らしい。
そして嘴の様なマスク・・・空気抵抗を下げる目的だそうだ。
空飛ぶ黒猫・・カラスみたい。 本当に飛べるそうだ・・すごい。
「四本脚だから、一本曲げて体にぺったり付けて、三本足にしてみようかぁ」
主の言われるままに左前足を上げた。
「ねー、みゃーちゃんこれで八咫烏になれたよー、飛べるよー」
主、私で遊ばないで欲しい!
しかし、まあ、これがペットの努めだ・・・
でも飛べるようになったのは嬉しい。 ありがとう主ぃ!
それから暇を見つけて・・暇だったから、飛行練習をしていた。 地上から見たら太ったカラスみたいなので目立たなかった。
なので、スーツを着用すれば飛ぶことが出来る。 ・・・ヒメちゃんに着せてもらわないといけないけど。
羽はコンパクトに収納されるので、普段着ていても良いが、嘴は邪魔だ。
嘴なしでは時速60キロぐらいが限界だ、息ができない。
嘴をつければ時速100キロは出せる。
バリアを展開して飛べば時速200キロは出せる。 ・・・嘴、要らんじゃん。
主は、もっと早く飛べるよって言うけど・・怖い。
因みに、ヒメちゃんは飛べない・・・が時速200キロぐらいで走る事は出来るみたいだ・・・何処を?
一緒に飛べる様に主に頼んでヒメちゃんも飛べるようにしてもらった。
ヒメちゃんは本人の希望で鳳凰の偽装にしてもらった。・・・目立つな。
どうせ見つかるなら恥ずかしい格好よりもかっこいい方が良いって事らしい。 隠密は発動できるので普通は見つからないと思うけど・・。 ・・姿を現した時に鳳凰の方が恥ずかしい様な気もする。
やっぱり・・なんか着包みみたいになった。
結局ヒメちゃんスーツは、私に合わせて黒猫スーツにする事になった。
あれだな、ノラも黒猫スーツにしてしまおう。 これでノラも飛べる。
ヤタは元々黒いのでそのまま。
俺だけないって怒ったので尻尾を付けてあげた。
もちろん主の作るものは防御機能と回復機能が付いている。
ただし、全員が合体すると何かになるわけでもない。
ヒメちゃんと私はリュックシェルターで合体しているけどね。 私が楽になるだけだ。
それにしても主はやはり過保護だ。
今回のような出張に便利な小型飛行艇をくれるらしい。 電車代が節約できるし速い。
動力はダークマター魔力変換器で得られるので特に供給する必要は無い。
ただ、色々と作り込みをしているらしく、今回の出張には間に合わなかった。
私達が出張から帰る頃には使えるらしい。 ・・早く帰りたい。




