028.新事務所(4)
「あっーーぁ、手遅れみたい」
「どうした?」
「戦闘機がここに向かってきてる」
「ほんとか?」
「あなた捨て駒ですにゃ」
「たまたまだろ」
「そうだと良いですね、私達は避難しますが、あなたはどうするぅ?
ミサイル発射されましたよ
避難は間に合わないと思うにゃぁ」
「たすけてぐでぇー」
「とりあえずミサイル攻撃では死なない逃げ道はあるけど・・・」
「間に合うやつで」
「では、落とし穴へどうぞにゃぁ」
「ええ゛ーー ぇぇぇぇぇ」
「私達も避難しよ」
大使館はミサイル攻撃により大破、これより宣戦布告されたと認識するにゃーーー。
落とし前は主につけてもらおう。 きっとメテオフォール数発かな・・・
おそらくインフラ攻撃にちがいない。
私は、落とし穴に落とした国家安全保障局の人を助け・・・ようか・・・どうしよう
ちょっと覗いてみよ・・
ーーーーー国家安全保障局の人
だいぶ落ちたな、長い滑り台だった。
ここが牢獄か?
なんか沢山の人が蠢いている。
数百人居るだろうか・・これだけの人が大使館にちょっかい出してたのか?
「おい、新入り、食べ物持ってないか?」
「何時からここに居るんだ?」
「さあな、忘れた、ここはサバイバル形式になっていて、自分で食料を調達しなきゃいけない。
常に食料は不足してるんだ、食べ物を探して食って寝る・・それで精一杯だ。
お前も早く慣れろよ」
少し進むと、先にジャングルが広がっていた・・川が流れている・・?
みんなこの入口付近にたむろしている。
ジャングルは危険だからだそうだ。
これがダンジョンか・・・
「生きているかにゃ?」
「おっ、みゃーちゃんとヒメちゃん、良かった。 こここは?」
「落とし穴の中の世界にゃ、侵入者はここで一生過ごすにゃ
あなたは、侵入者じゃないから助けてあげるにゃぁ こっちこっち」
ジャングルにどんどん入っていく
ふっと気がつくと地上にいた・・・ここはここで酷い、瓦礫の山だ。
「この落とし前はそのうちつけに行くからよろしくね
私達は帰る
あっ、依頼ってなんだっけ?」
「キメラの出現報告が多発している。
なんとか捕まえたいんだが」
「おそらく、流出した技術を実用化しようとしたバカがやらかしただけ。
完全にA国内の話だから、内政干渉になっちゃうのでしらないにゃ」
「どうか力を貸してくれないか?」
「残念ながら宣戦布告されたみたいなので・・・どちらかというと私達はキメラの味方ですにゃ
当局は一切感知しないにゃ
でもおそらく主がメテオフォールで退治してくれると思うので注意してにゃ」
都市部にキメラがいたら・・・
「大使館・・・は壊してしまった・・何処に交渉しに行くんだ?」
「大丈夫、交渉はしないから
もし助かりたいのなら、ミサイル攻撃した一味全部摘発して公式に始末してね
そうしたら主に相談してあげるにゃ」
ーーーーー 局員
彼女たちは去って行ってしまった。
国家安全保障局総動員で事に当たらなくては、警察関係も全員最優先で動かして解決しないと。
パァン!
銃声とともに私の近くに着弾
残党狩りか? 徹底してるな
何としてでもここを切り抜けて逆に奴らを捕らえなくては
あいつは・・・国家安全保障局の・・やはりハメられたのか
この私が捨て駒だと・・・笑わせるじゃないか。
あいつを新人のときから面倒見てやったのに・・
現役を退いたからと言って舐めんなよ・・伊達にナンバワーンエージェント名乗ってた訳じゃ無いんだぜ
・・・昔の伝、使えるかなぁ?




