025.新事務所(1)
あっという間に新事務所が出来た。 主のやることは速い。
これは・・・事務所?
なんか、物語に出てくる要塞みたい。
ヒメちゃんの家の裏山を借りて建てたらしい。 原形は既に造っているので複製するだけらしい。
これじゃ客は来ないんじゃないかと思う。
当然核攻撃にも耐える設計らしい。 ミサイルの迎撃システムもある。
接客用の入口のためのダミーの事務所は別にあるらしい。 そこを入るとこの要塞に繋がっているのだとか。 そこを破壊しても入口と応接室が壊れるだけみたいだ。
要塞にはヘリポートとか、宇宙船の格納庫・発着場とかもあるらしいけど・・誰も持っていない。
要塞内には植物工場もあり、食料備蓄も何年か分ある。 でもさすがに牧場は無いそうだ。
建築基準法とか、銃刀法とか色々とどうしているんだろう?
要塞はステルスモードがあり、見えないらしい。・・・要塞など無い、という事らしい。
バリア内に入れば要塞の姿は見えるけど、役員以外は物理的に入ることは出来ない。
役員になればバリア内に入れるが、査察のために役員になっても査察に入った者は同罪になる。
それに万が一不法侵入出来たとしても罠があり・・・牢獄に落ちて帰ってこれない。
現在バリア内入れるのは私とヒメちゃんとノラだけ、タエの両親は名義だけ役員なので入れない。
マエは潜入捜査員なので事務所の部屋しか入れないので、要塞だとは気づいていない。
見た目より広いなーと思っているぐらいだ。 地下に広がっているのかな? と思っている。
これで国を相手取っても対抗できる。
だって仕方がない、よその国が攻撃をしてくるんだから。
主いわく、
そんな勝手を許すということは『国』としての存在意義が問われる事になる。
だからもう国として扱ってあげない。 悔しかったら国民を守って見せろって言ってきた。
だそうだが、
我が探偵社のメンバーはネコ(わたし)と犬とホムンクルス(ヒメちゃん)、(とマエの潜入捜査員)
私達って国民か?
かろうじてマエが国民だけど
私達は国民じゃないから自分達の身は自分で守るってことだね。
猫や犬が巣を作っただけだから、建築法は関係ないっと。
ネコが武器を持っちゃいけない法律もないよね。
その代わりネコを殺されても殺人罪にはならないけど。 主に国ごと滅ぼされる。
従って私が生存することは、国を守る事になる。 国防費を回してもらおう。
うん、主の言う事わかった、そうする。




