022.専属アドバイザーのお仕事(7)
数日後、立て籠もり犯達が脱走したそうだ、外部の者の協力があったそうだ。
そして更に数日が経ち、彼らに付けたナノゴーレムの反応が海の上に集まり・・・深く沈んでいった。
私は、その動きをずっと捉えていたので、犯人のアジトらしき所を特定できた。
ナノゴーレムによる音声データも送られていたが、ナノゴーレムは海に沈められてしまった
・・もったいないゴーレムちゃん可哀想。
そして今、ネコネットを駆使して監視している。
フィクサーであればこんな襲撃をしなくても証拠隠滅なら簡単に出来るそうだ・・・怖い
従って例の別組織という奴らかもしれない。
新フィクサーとなったスメちゃんにはヒメちゃんから連絡が行っているはずだ。
私はこれ以上かかわらない様にしよう。 依頼されたわけじゃないし。
私はしがないネコ探偵みゃーちゃんだ。
監視しているのは自分の安全を確保するためだ。 私が敵認定される可能性もある。 なんといっても色々な事案を解決してしまっている。 彼らからしたら邪魔者である。
時々ネコネット情報網にひっかかるのはスメちゃんの密偵だ。 一応警戒してくれているみたいだ。
突然ネコネット情報網が崩れた、・・・マタタビ攻撃か?
ネコネット要員にはナノゴーレムを付けている、ナノゴーレムの機能で異常状態を回復させる。
敵はネコネットの存在を知っているみたいだ。
危険だ、スメちゃんの部下も気づいたみたいだ、こちらに向かっている。
が、 おそらく間に合わないだろう。
『全員集合!』
事務所の出入り口をロック、バリアを張り防御態勢に入った。
ドアが破られる・・・事はなかった。
その代わり何か飛んできた・・・巡航ミサイルぅ?
どうやらマタタビ攻撃は陽動作戦のようだ。
だが、そんな事で隙は出来ない。
バリア全開。
着弾。 建物が崩れる。 幸いこの事務所の他にテナント入している業者は3箇所、今日は定休日のはずだ。
少しは気を使って攻撃している様だ。
バリアは建物の倒壊にも耐えた。
私達は予てより準備していた地下秘密基地に緊急避難した。
そう、これも主が準備してくれたものだ。 単に秘密基地が好きらしいけど・・・。
しばらくはそこで暮らせる。
ネコネットは一旦解散モードに移行した。
解散モードとは、バラバラに散開していても情報網として機能するモードで敵を欺くために準備したものだ。 ちょっと高度な散開方法なのでナノゴーレムから指示を出してもらっている。
瓦礫の撤去が終わるまで私達の安否はわからない。
その間に私達は攻勢に出る事にした。
いつまでもやられっぱなしで済ませる私達ではない。
主からは、
やられっぱなし、泣き寝入りは許しません、徹底的に叩きなさい、そうしないと敵はいい気になってやり放題になってしまう。 出来るならば100倍返し。 いいわね。
でも殺しちゃ駄目、反省できないからね。 二度と立ち上がれない様にするだけで良いわ。
と言われている。
私、そこまでしないといけないのかな?
でも、今回の攻撃は私が守りに入った事が原因だ。 ・・許せない、主に叱られるじゃないか。




