016.△△山荘(2)
数日後、ぐるぐるまきにされた署長が公園で発見された。
臭くて誰も近寄れなかったらしい。
・・・・私のおしっこかな?
精神を病んだ様で、まともに会話できないらしい。
・・・拷問でも受けたのかな? おしっこのせいじゃないよね。
ところで姫亜の施術は成功したらしい。
姫亜の肉体は死んでしまったので、新たに皇姫という名で生を受けた事になった。
そのへんの処理は難なく出来るようだ。
そして、スメちゃんであるが、みゃー探偵社で色々な実績を上げた事で本部に戻れるそうだ。
出勤最終日、スメちゃんに卒業の辞を述べた。 もちろんマエに翻訳してもらっている。
「短い間だったけどご苦労さまでした。
ノラの下で不満だったことでしょう。
よく最後まで頑張りましたね。」
「あ゛りがどゔ ござい゛まずぅー」
半泣きであった。
「ところでスメちゃん、私は本当の黒幕を知っている。
その人はねフィクサーと呼ばれている」
「うちの親分が黒幕? ないない 協力的だったでしょ」
「そうかな、
本当のフィクサーはあなたでしょ
その親分というのは影武者・・・かな
フィクサー自ら潜入捜査なんて、光栄ね」
「そんな、物語の読みすぎですよ」
「まあいいわ、
おそらくだけど、何らかの理由で私の主や私達に不満を持つ異分子を一掃するために私達を利用した。
そんなところでしょう」
「みゃーちゃん、知りすぎるのは良くないことだよ」
「そう?、一度に処理できて安心できる様になったから、ありがとう、って言いたかっただけだけど」
「みゃーちゃんは優秀だね、次期フィクサーにしたいぐらいだよ」
「それはお断り、私はネコですからね、でもこれは貸しよ」
ネコフィクサー? ないない、ネコボスぐらいかな。 いや、主のペットでいい。
「そういう事にしておきましょう、 私も色々学べたよ、お世話になりました。
それから姫亜の事、ありがとう、一族を代表して感謝を」
「元気でね」
急に人がいなくなると淋しいね。
あっ小判の換金が出来なくなる?
困ったな




