エピソード1
「ふぅーくん!!!ゆーちゃん泣き止まないだけどぉぉ、どーすればいいのーー」
「あーこれはーーお腹空いただな。ゆー、少し待ってろ今作るからな」
「私どうすればいい?」
「抱っこしててくれ少しは落ち着くから頼む」
「おす!」
もう慣れたが改めて19で育児を経験することとなるとはな
そう1人呟きながら適温のミルクを作る。
「はぁ〜幸先悪いな〜」
そう病院で1人呟いた。
「まさかコンビニに買い物に行く途中で車とぶつかって脚を折るとはな〜」
大学1年生の夢谷風叶は人生初の骨折の痛みを感じながら待合室で待っていた。
「ほんっっっと運の悪い人生だな」
静かに自嘲した。
話すことが昔から苦手で流行に疎い。
だからかクラスではなんか不思議な子ということで友達はできなかった。
幸い幼なじみに夕霧萌叶という可愛い子がいたが高校になって離れ離れになってしまった...いま思えば神様がくれた恋のチャンスだったと思う。
そんなこんなで現在に至る。
そう回想をしていると俺と同じ歳くらいの女の子が話しかけてきた。
「あのーそのーもし間違いだったら申し訳ないのですが夢谷風叶という人を知っていますか?」
「えっ、あっ..はい..俺..あ私..です」
「やっぱり!!久しぶり!!」
急に話しかけられ戸惑い、つい変な返答をしてしまった。
「えーと、どちら様でしょうか?」
誰だろう?俺の知り合いかな?まぁ知り合いは萌叶しかいないが
ん...?
「萌叶!?」
「えっ?忘れてたの?!うわーふぅーくん女の子は使い捨てにする人ですか〜悲しっっ」
「ちっちげーよ」
なんかギャルい。こんな感じだっけ?
「まぁモテないの分かってるから安心しな。んでなんでここに?」
「脚を折ったんだよというかなんだよそれ!!
俺はモテないんじゃなくて女の子と関わるのが得意じゃないんだよ。萌叶こそなんでここにいるんだよ」
「あはは聞く?驚かないでね
私ね赤ちゃんが出来たの」
「へっ...........まじ....」
「.........まじ」
ここから俺の人生が変わった。