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前編 〜 ハイファンタジーに挑戦! 自分にしか出来ないこと 〜


 皆様おはようございます! そしてお久しぶり。

 シサマという者です。


 こうしてエッセイを書くのは、3月初めに連載エッセイを完結させて以来、約2ヶ月ぶりの事ですね。

 その連載エッセイのタイトルは勿論、『唯我独尊なろう道!』でした。


 そのエッセイの中で私は、仕事の責任が増して落ちてきた連載作品の投稿ペースを安定させる為、そしてランキングでは戦えない自分の作品の可能性を探る「ネット小説大賞」に応募する為、暫くエッセイから離れると宣言しています。


 今、こうして2ヶ月ぶりにエッセイを書いた理由は、この4月1日から5月4日まで連載していた約100000文字の新作のPR、そして自分の創作姿勢の背景について語りたくなったから。


 私はSNSはやっておりませんし、私の作品、特に小説はランキングでは勝負出来ないので、今エッセイでPRしないと、連載されていた事さえ誰も知らなかったりしますからね(笑)。


 今回エッセイはあくまで単発的なものですので、前後編の2回で終了します。

 前編を読んで、私の新作に興味を持って貰えたら嬉しいですし、後編を読んで「こんな価値観に基づいて創作している人間がいるのか」と、スランプや落ち込みから脱出する時の参考にしていただけると幸いです。



 さて、私は3月初めに連載エッセイを完結させて「ネット小説大賞」に挑戦する事を決めた時、旧作とともに、100000文字前後の新連載を完結させて応募しようと決めました。

 

 4月から新作の連載を始めるとして、3月からの約1ヶ月で構想を練り、残りの2ヶ月で100000文字の連載を仕上げるならペース的に無理がなく、しかしながらボヤボヤしていたら間に合わないという、適度な緊張感が保てると考えたのです。


 また、ポイントやランキングを必要以上に気にしなくてもいい公募である事を逆手に取って、私の実力では日間ランキングにかすりもしない魔境ジャンル「ハイファンタジー」に、敢えて挑む事を決意しました。


 作品のタイトルは、『野獣プリンセス「2:8姫 (にっぱちひめ) 」』。


 かつて人間と、高い知性を持つ獣・聖獣族との争いで和解を成し遂げた伝説の英雄のひとりである主人公は、20年もの間農村で隠居同然の暮らしを送っていた。

 しかし、平和な時代しか知らない王国のわがままプリンセスが聖獣族とトラブルを起こし、彼女は獣化の呪いをかけられてしまう。

 王国の魔導士とともに主人公を訪ねたプリンセスは、かつての英雄の力を借りて再び聖獣族との和解を目指すが、20年の歳月は英雄達の間に格差を生み、プリンセスは苦悩する本来の自分と無邪気な人気者である獣化姿の間で揺れ動く……といった内容です。


 タイトルから連想されるコミカルな部分や、恋愛要素もありますが、基本的にはシリアスなトーンで、伝説の英雄達が皆中年になっているだけに、ヒューマンドラマ的な味が強いと思いますね。

 

 

 私が新連載に課したハードルは以下の3つ。


 ①スマホ読者を念頭に置き、1部分あたり3000文字前後に文章をまとめ、行間や感嘆符での余白作りを意識する。


 ②初日は複数部分を投稿、それ以降も間隔を空けずに時間帯を定めてコンスタントな更新を心掛ける。


 ③「ざまぁ」や「ハーレム」等、分かりやすいテンプレの利点は避けながら、転生や移転のメカニズム、主人公達が異世界に馴染み、何故戸惑わず戦えるのか等、長年放置されてきたテンプレの不満点を解消するストーリーと設定を組み込む。


 ①に関しては、バトルシーンやクライマックスに於いて削れない描写により3000文字をオーバーする時があったものの、全29部で約100600文字と、1部分平均で3000文字台をキープする事が出来、適度な行間は勿論、感嘆符の後の余白も半角空ける事を徹底しました。(全角空けると、却って読みにくくなります)


 ②に関しては、連載初日は2部分を投稿。

 翌日から毎日1部分ずつ、20:00〜22:00の間に更新。

 職場の夜勤の日に休みを取り、34日で全29部を更新出来ました。


 ③に関しては、是非とも作品を読んで確かめていただきたいですね。

 

 ランキングやポイントを意識しないのであれば、自分が誇れる作品を書くべきであるというのが、私の持論です。

 読まれなくても、時代やジャンルのせいにしている暇はありません。


 自分が誇れる作品を残していれば、次の作品もきっと自分が誇れる作品になります。

 0ポイント作品も、ランキング1位作品も、目次と小説情報のクオリティは同じ。

 サイト内の本屋さんに並ぶ在庫なんですよ。



 それでは今回、何故私がこういった題材と、こういったスタイルの連載に挑んだのか?


 その理由は、私個人の特異なスタンスにあります。


 私はこの「小説家になろう」サイトに来て1年半。

 小説家としてはニッチ路線というか、ランキングやポイントは度外視して完全に自分が書きたいものにこだわって来ましたが、エッセイや詩のジャンルでは少し名を売ったので、時には批判的な内容も辞さないその唯我独尊姿勢が、作品より先に認知されてしまいました。


 私の批判の矛先は、テンプレやランキング、読者の姿勢ではなく、どちらかと言うと作者の姿勢に向けられており、特に作品を途中で投げ出したり、泣き言を言う作者には厳しいユーザーと言えるでしょう。

 そして、自分の書きたいものを書き、それが読まれない、評価されないのであれば、やむを得ないと割り切る事も出来ます。

 

 つまり、作品の傾向や内容に関係なく、その姿勢やキャラクターで交流を広めていった為、自分の実績を積み上げようともせず、時折ご意見番になるだけで満足という、「老害」ユーザーになる訳には行かないと、常に意識はしていたんですよね。


 私はエッセイや詩が評価されても、小説をサボってポイントが取れそうなジャンルに逃げた事はありませんし、一般的な「なろう」ユーザーが出来ない事(←やりたくもない事?)をやってきた自負はあります。


 でも、それだけではダメなんです。


 ランキング上位や書籍化を目指せない私は、一般的な「なろう」ユーザーが出来ない事をやって見せた上で、一般的な「なろう」ユーザーが出来る事もやって見せなければいけないと、強く思っていました。


 作品の質や好き嫌いは別として、言い訳をする為に人と違う事をやるのではなく、足元をすくおうとする相手にぐうの音も出させない男になりたいんです。

 

 その為には、目先の評価に振り回されず、「なろう」の看板であるハイファンタジーというジャンルに、私の在り方を刻まなければ。

 それも同じやり方、同じルールに乗っ取って、私がポイントや評価で明らかに劣る所を見せながら、何ら苦しむ事なく楽しんで作品を完結させる所を見せなければ。


 その姿勢を見せなければ、私が時折見せる批判や疑問から、相手への愛情が抜け落ちてしまうと思いましたね。



 この1ヶ月を振り返ると、確かに忙しい時もありましたが、特に苦労はありませんでした。

 

 1%も妥協しなくていいですし、私は完結が近くなると筆が止まるどころか、よりペースが上がるタイプなんです。

 それは、私の創作に於いて、本当に書きたいシーンはいつも終盤に用意しているからです。

 完結させなければ、一番書きたいシーンが書けませんからね。


 ちなみに新作は、異世界転生・移転ランキングのファンタジー部門で、日間第273位にランクインするのがやっとでした(笑)。

 

 第272位以上の作者様! あなた達は凄いよ! おめでとう!


 でも、一生懸命頑張って「ざまぁ」を書いたのに、日間ランキングの300位に入らない作品もあるんだと思います。

 そんな中で私にとっての日間第273位は、「読まれている」と楽しむ事の出来る数字でしたね!



 後編では、私のこういった価値観が如何にして作られたのかを語らせていただきます。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  とても共感できる素晴らしいエッセイでした。後半も楽しみにしております。  いつも、結構キツイなあと思いながらも、きちんと愛情が感じられていたので、エッセイや、コメントは嫌いじゃないですよ…
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