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歯医者で異世界(あるいは物語の始まり)

作者: まるめ

歯医者の定期健診中に思いつきました。


異世界の国ザ・イセ・カイカモ・ネにやってきたおれは異世界人の歯並びの悪さに辟易してとうとう歯医者を開いた。


歯並びを良くするといいことはたくさんある。

見た目が良くなる。

おいしくご飯を食べることができる。

チカラを入れる時には歯を食いしばるので、パワーに直結する。



で、おれ自身はのんきに暮らしていけるお金もたまって美人のエルフ助手も雇った。

女騎士エルーフというエルフ族の女性は騎士の仕事と兼業で歯医者助手になって働いていたが、

めちゃくちゃ熱心だった。

お金のためにちょっと引くくらいのレベルで魂燃やして働いていた。



異世界というのはやっぱりインフレしてきて、アホな金持ちドワーフが「歯に赤宝石をいれてくれーい」と依頼してきた。

「たぶんそれださいっすよ」

「宝石が余っておるのじゃあー」

金を積まれたので断る理由はなかったので、差し歯の代わりに差し宝石をした。



なぜか差し宝石が金持ちの間ではやり、優秀カリスマ剣士のイケダ面太も歯に宝石を入れてほしいと言ってきた。

「イケダさんまで何を言ってるんですか!?」

「歯医者くんボクは見た目のためじゃない。奥歯に宝石を入れてほしい。この宝石は魔力を込めていて、両手のふさがる剣士でも口にある魔宝石ならしようできるだろう?これは革命だよ。戦争が変わる。魔法剣士が増えるだろうね」



世界にたくさんの魔法を使える剣士が生まれた。

おれの歯医者はもうかった。要らないくらいに金が貯まったので、エルーフ君に特別ボーナスをあげると喜んでいた。見晴らしのいい土地に家を立てる予定だったらしい。



魔法剣士たちの時代は終わりを迎えて、機械兵士を使った戦争へと戦いが変化していった。

戦争は大規模なものになっていった。

おれは歯医者として働いていなかったが、この世界がどうなるのか知りたい。

息子のように育てていた少年がパイロット養成学校に入学していった。

おれは心配だ。でも、あいつなら世界を変えることができると思う。

ちいさいけれど勇敢な背中がたくましく見えた。がんばれ……。




機動剣士デンタル tooth

         牙を研げ。 

         運命に歯向かえ。    

読んでくださった方、読んでくださらなかった方

全てに感謝。

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