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戦力外3人組は肉を食う

 約1000万ギルの装備を整えたバロックのパーティーは血気盛んにアグニスライムの討伐に戻っていった。


 もちろんそのお金はおれのお小遣いからだ。貸している訳ではない。純然たるおごりである。


「ぼく達これからどうしますか?」


 アクアが買ったばかりの剣を嬉しそうに見ながら聞いてきた。口調もそうなのだけれども、女の子っぽい趣味が少ない。体付きは少し筋肉質とは言え、年相応の女の子なんだが。


「フウ達は日が沈むまでは戻って来ないだろうし、少しアグニを見てまわろうか」


「いいですね!」


「わたしも……賛成です」


 エニス王女が小さく手を上げている。先程買った帽子をかぶっており、鳥の羽のアクセサリーも付けている。とても可愛らしい。年齢は10歳だそうだが、もう少し年齢が下のような感覚がする。


 道具屋から雑貨屋、薬屋から本屋、野菜・果物屋から魚・肉屋。おれ達三人は様々な店を見て回った。ここアグニは酪農や農作物の生産が盛んなようで、ファンニルよりも多くの種類を取り扱っていた。


「そうだ、フウ様に晩御飯をごちそうしましょう!アグニの美味しいもので、とっても美味しい料理を作るのです」


「それはいい考えだな」

 

 アクアの提案により晩御飯はおれ達で用意することになった。


「わたしもお手伝いしていいですか……?」


 エニス王女も乗ってきた。


 戦闘では戦力外になっているおれ達だが、料理はとなれば話は別だ。回復魔法もビックリな、疲れた身体に効く料理を振舞ってやろう。


「あ、これアンチョリですよ! 珍しい! クセはありますけど、すっごい美味しい魚なんです」


「エニス……野菜は苦手なんで、少なめがいいです……」


「先生!! お肉!! お肉いきましょう!! アグニバッファローですよ!! すっごい美味しいんですよ! 食べたことないけど!!」


 食べたことないんかい。


「ふわあ……おっきいお肉……、お口にはいるかなあ……」


「いやいや、ちゃんと小さく切りますから安心してください」


 エニス王女の教育が少し心配になってくる。


「ぼくは!このままどーんと口に入れられますよ!!」


「あはは、流石にアゴが外れるぞ」


 アクアは相変わらず適当というか、いきおいで喋るな。


「お! その言葉聞き捨てならないねえ! どうだい食べていくかい!」


 肉屋の店主もノリがいいな。まあ、試食していいならぜひお願いしたい。



 そんなこんなで、三人で話し合いながら食材を買っていった。アグニバッファローの肉は赤身の味が強く、野性味が溢れる味で、とてつもなく美味かった。メインデッシュに決定である。


 そんな時だった。大きな建物が目に飛び込んできた。


「お祈りしてもいいですか……?」


 それは、何度となく耳にはしていたが、おれがこの世界に来て初めて見た教会だった。

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