【 第2話 】羊くんとウサギさん。
【 第2話 】羊くんとウサギさん。
今日もぐっすり眠る羊くんは、また自分のクラスではなく隣のC組で夢の中でenjoyしていた。
「 …あのぉ、そろそろ授業始まるよー? 」
「 …んんー、よく寝た。 」
「 それは…よかったです…? 」
「 ところで、キミの名ま... 」
キーンコーンカーンコーン...
まずは名前から!という羊くんの考えは、チャイムにあっけなく遮られた。
なんて間が悪いのだろうか、この学校の鐘は。
「 で、キミの名前は? 」
仕切り直してもう一度。しかし今度は教師に
「 ナンパなら休み時間にしろ。 」
と、またしても邪魔が入る。
羊くんは、少し不貞腐れてC組を出て、D組の自分の席に何事もなかったかのように座り、そのままいつものように机に伏せた。
名前知りたいなぁ...
そんなことを考えながら、また眠りにつく羊くんだった。
今日は金曜日。他の人達は明日からの休みに心を躍らせている。
僕は憂鬱でいつもより元気がない。
明日から2日間、あの ゆるふわgirl に会えないのは嫌なのだ。
「 …夢の中で会えないかなぁ… 」
せめて夢の中で会えたら。なんて思いながら、トボトボ帰路を歩く。
ちょうど、信号機が青に変わった。重い足取りで進んでいると、横断歩道を渡った先の花壇の隅に、1匹のウサギがいた。
「 …あのウサギさん、ゆるふわgirlになんとなく似てる… 」
ボソッと呟くと、いつものゆったりのんびりしている羊くんからは想像出来ないような速さで横断歩道を渡りきると、ウサギをサッと持ち上げる。
ウサギは足に怪我をしていた。
「 …病院、連れていかなきゃ。 」
羊くんの家の近くには大きい動物病院がある。
羊くんは、走っていつもの道を行く。
ウサギさんは、怯えていた。
何故だろうか。手当はもう済んだし、花壇の土も洗って落としてあげたのに。
「 …それにしても可愛いなぁ。 」
首輪もしてないし、飼われているわけでも無さそうなので、このまま飼うことにした。
なでなでしてあげると、ウサギさんは少し落ち着いたようだった。
( …可愛い。 )
可愛すぎて思わず、ウサギさんにキスをした。
数秒、だったのだろうか。これが一瞬、というものなのだろうか。そんな少しの間で、ウサギさんはウサギさんではなく、あの ゆるふわgirl になっていた。
これは夢だ。夢の中で会えないか、と思っていたのが叶ったのだ。
そう思ったのだが、これは夢ではないようで。
つねった頬がヒリヒリしていて痛かった。
「「 …。 」」
ゆるふわgirlは赤面したまま固まっていた。
何か言わないと。
「 キミの名前は? 」
読んでくださり、ありがとうございます٩(๑>∀<๑)۶
羊くんの叶わぬ夢。第2話です!
読みにくいところがあったらすいません(汗)
できるだけ楽しんで貰えるように
頑張ります୧(๑•̀⌄•́๑)૭✧
ゆるふわgirlの名前は、第3話で出てきます!
次も読んで下さると嬉しいです(๑°꒵°๑)・*♡
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