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かわいい子には裏がある?③

冒険者たちを追い払ってから森に隠れているドラゴンに声をかける。


「あー、マリアンヌちゃん?もう大丈夫だから出てきていいよー。飛び立ったりしちゃうと街からまた誰か来ちゃうかもしれないけど」


伏せた状態でもそもそと匍匐前進で森の淵に顔を出すマリアンヌ。うるうるのお目めと頭についたピンクのリボンがキュートですね。というか這って出てくるドラゴンって言う姿に笑える。


『あうあう……。こんな都市の近くでいつまでもいたからこんなコトに……。きっと一瞬でやられちゃうにちがいないワ~。儚い人生だったのネ……』


うるうるお目めじゃなくただの涙目だった。


「いや、人生じんせいって君、人じゃないからね?」

『そういえばそうでした。儚い竜生りゅうせい……なんか語呂が悪いナ』

「まぁまぁ、今のところ特に討伐の必要性もないですしミルさんも丸くなったからいきなり必殺なんてならないですよ」


ちょっと待て、なんで私がそんな凶暴認定なのか。


「とりあえず、元飼い主さんに事情は話すことにしてどうしようかねぇ?別に人間に害意があってここに留まってたわけじゃないしねぇ?」

『ほんとは人がいないとこに行ったほうがいいカナーって思ったんだけどぉ……。ミーシャってば変なところで行動的だからどこまでも追いかけてきたらどうしようとかちょっと心配になっちゃっテ。でもちょっと街の中だともっと大きくなりそうだから迷惑かけることになっちゃうしネー』

「まだ人化や縮小化ができないんですね。でもそろそろ使えるようになってもおかしくないですが」

『じ、人化?縮小……化?え、ナニソレ?そんなことできるノ?』

「……?マリアンヌちゃん知らなかったんだ。まぁ他のドラゴンと会うこともないまま育ったからしょうがないのかなー。前に会ったことがあるドラゴンが上位のドラゴンならどの種でも成長すればそういう術が使えるようになるって言ってたよー」

『まっマジデーー!?』


その言葉づかいはどうしてそうなってしまったのか。あれか、飼育係の影響か。


「ほんとこれどうやって片付ければいいんだろうね……」

「まだ飼い主が魔法とかに適正ある人なら召還契約をしているってことで冒険者ギルドに登録するとかあったんですけどねぇ。ただどちらにしても本人がもう少しドラゴンの術自体を学んでもらわないと町の中で生活というのはちょっと難しいかと……」


そんな話をしているところにリメイたちが飛んできた。飼い主のお嬢様付で……。


「まりあんぬちゃん!心配してたのよ!怪我してない?お腹すいてない?お風呂入った?」

『怪我してないしお腹すかせてもないわヨ~。お風呂は……さすがに入ってないけど泉で水浴びくらいカナ?』

「まぁ!まりあんぬちゃん人の言葉をしゃべれたのね!」

『あ……しまった。ワンワン?』


手遅れですよ、マリアンヌちゃん?どうやら今までは飼育係とだけ話をしていて他の人の前では一応相談して犬の振りをしていたらしい。大きさや見た目的にだいぶ無理があるけど。ひとまず関係者がそろったところでお話合いを始めましょうか?


「まず、ミシャエラ様。根本的なところなのですがマリアンヌの種族は犬ではありません」

「まぁ!そうなんですの!?」


本気で驚くお嬢様。曰く、行き倒れていた行商人から手のひらサイズだったマリアンヌを譲り受けた際にとても貴重な種なのでくれぐれも粗末な扱いはしないよう育ててほしいと言われ大事に育てていたとか。そりゃそうだ……万が一、こんな街の中でドラゴンを怒らせたら大惨事過ぎるよ。


「まりあんぬちゃん……ふわふわ真っ白、つぶらな瞳、ピンクのリボン、の……これはドラゴンですね……ホワイトドラゴンなので上位に分類される高度な知能を持つ種族です」


小さな子犬を想像していたピッドが茫然と呟いている。マリアンヌ、性格はかわいいと思うけどなー。


「とにかく犬ではなくドラゴンともなると何もなしに街中で飼育はだめです。ドラゴン特有の知識や術も身に着けたほうがいいと思います」

「そうですわね……年長のドラゴンが紹介できると思いますからしばらく勉強に行ったほうがいいですわ。その間にミシャエラ様はドラゴンについて勉強頂くのがいいかしら?」

『お勉強かぁ。どれくらい掛かるカナ?』

『うーん……』


――カルテット相談中――

リメイ「どうすんの、誰を紹介するのよ」

ミーナ「困りましたねぇ。厳格で厳しいブラックドラゴンだとスパルタですけど早くは終わるんじゃないですか?」

ピッド「いや、アレに頼みに行くの?誰が?頑固過ぎて僕はちょっと苦手なんだけど」

ミーナ「そこはミルさんがこう、力づくで脅すとか」

ミル 「こらこらこら、頼みごとするのに脅してどうすんの」

リメイ「熱血だし感覚で喋ってくるレッドドラゴンよりマシよ。ぐわー、とかばーん、とかそんなのばっかりで意味が分からないし。大体住処が火山の中なんてもう行きたくないわ」

ミル 「それ言ったらブルードラゴンだって北の凍った泉の中じゃない……。しかも他人がいるのを嫌うボッチ大好きドラゴンだし。遠いけど結局グリーンドラゴンのあいつが一番適任ってことじゃないの?のんびりしてて気が長すぎるけど。話が通じそうなブラックドラゴンかグリーンドラゴンを紹介してどっちかを選んでもらえばいいんじゃないの」

ミーナ「まぁそうですねぇ。そういう方向でいってみましょうか」

――カルテット相談終了――


「ええと、我々が紹介可能なドラゴンは四種いるのですがそのうち今回紹介するのに適していると思われるのはブラックドラゴンかグリーンドラゴンになるかと思います」

『二人だけなのネ。どっちに教えてもらいに行ったらいいカナ?』

「マリアンヌちゃんの好みによるんだけど、ブラックドラゴンはちょっと頑固で厳格だけどきっちり教えてくれると思うわ。ごく普通に教えてもらえばそんなに長くはならないと思う。グリーンドラゴンは……穏やかでのんびりしてるけど長く生きてるだけあって知識は豊富。ただ何しろのんびりだからどれくらいかかるかわかんないかなぁ。でもやる気と根気があればきっとどっちでも何とかなるよ!」


……多分?

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