見えない檻
私には母の存在は大きかった
彼女はいつも私の世話をかつて幼い頃はしてくれた
彼女はいつも言った
人に迷惑をかける荷物のような女になるな
強く正しく生きろと
でも彼女はかなり強引なところがあった
失敗はいけないことだった
彼女はいつも間違いを先回りして知らせてしまった
そのせいかわからないが私はいまだ間違いの区別がつかない
彼女は私に言った
私の言う通りにすれば正しいと
私は自分で判断するのを怠った
意見を出したら否定しかされないので意見を持つのが怖くなった
でもある時一人の少年が私に言った
正しいとか人にもよるし
自分の意見がないなんてなんてつまらない
と言った
私はそこで初めて気づいたの
自分がロクデナシの棒人間にされていたと
私は羽ばたきたくなった
でも大空は私を置いてどこか遠くに行ってしまって二度と戻ってこなかった